食通はバンコクへ急ぐ!? 数字で紐解く2018年度「アジアのベストレストラン50」

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バンコクの『ガガン』の4連覇という歴史的な結末を迎えた、2018年度の「アジアのベストレストラン50」。ランキングに関しては、昨晩公開した速報記事で紹介しましたので、この記事では、統計的に見ていきたいと思います。
速報!バンコク『ガガン』が4連覇!! 2018年度「アジアのベストレストラン50」が発表

統計で見る「アジアのベストレストラン50」2018

国別では、中国がトップで12店がランクイン

国別に、何店舗ランクインさせたかを数えると、トップは中国で12店舗です。

ただし、これは香港とマカオを含めた数字で、メディアによっては中国ではなく「中華圏」と表記している媒体もあります。

細かく見ていくと、香港が昨年の7店舗から9店舗にアップ。新たに登場したのは『NEIGHBORHOOD』と『BELON』、復帰が『CAPRICE』、落ちたのが『L’ATELIER DE JOËL ROBUCHON』と、どれもフレンチの店。

マカオは2店舗から1店舗に減少。中国本土は2店舗で変わらずですが、どちらも上海の店。

北京や広州などからランクインしないのは、審査員がフォローできていないのか、実際に注目すべき店がないのか、ちょっと気になるところです。

続く2位の日本は11店、3位のタイが9店

国別では2位になるが日本。昨年の9店から2店増やし、11店舗に。大阪の『LA CIME』、東京の『IL RISTORANTE – LUCA FANTIN』が初登場、福岡の『LA MAISON DE LA NATURE GOH』が復帰、東京の『TAKAZAWA』がランク外になっています。

タイは昨年の9店舗から変わらず。『L’ATELIER DE JOËL ROBUCHON』が落ち、最優秀女性シェフも獲得した『paste』がNo. 31に初のランクイン。そう言えば、毎年2-3店舗どこかのロブションがランクインしていたのですが、今年は1店も入っていませんでした。

以降は、シンガポールが2店減らしたことに若干のインパクトがありますが、その他は、それほど大きな変動はないと言っていいレベルでしょう。

以上のような、日本が何店ランクインした!などという数値が、ニュースサイトなどでも使われることになるでしょう。そこで、もう少し踏み込んで、この数をどう読み解けばいいか、いくつかの角度から検証してみたいと思います。

 

表1:国別ランキング

これらベスト50に加えて、特別賞「One to Watch Award」を受賞した『TOYO Eatery』を加えて、独自にポイント化したもの(*レギュレーションは末尾に)を、表にまとめてみました。

国名 店舗数 総ポイント
中国 12 1836
日本 11 1788
タイ 9 1415
シンガポール 7 1016
韓国 3 448
台湾 3 446
インド 2 268
スリランカ 2 264
インドネシア 1 160
フィリピン 1 100

また、グラフにすると、下記のようになります。

オレンジの棒グラフが総ポイント。青の折れ線がランクイン店舗数です。ほぼ同じ動きになって当然なのですが、日本だけ若干のギャップがあるのは、平均より上位に食い込んだ店舗が多かったということです。

表2:国別換算ポイントによるランキング

ただ、国の経済や人口の規模からすると、この順位がフェアなのかな?という疑問も残ります。

例えば、中国の人口とシンガポールの人口を比べたら約250倍の開きがありますし、国内総生産(GDP)においてもまちまちです。例えば、日本とタイと比べると約12倍の差があります。

経済の指標としてもGDPだけでなく、1人あたりのGDPも勘案するのが一般的ですので、こちらの「アジアのベストレストラン50」から換算したポイントも人口で割ってみました。
*国によって最新の人口統計が3年ほどズレているのですが、そこは概算ということで。

国名 総ポイント 人口(100万) 1人あたり
シンガポール 1016 5.61 181.11
タイ 1415 68.98 20.51
台湾 446 23.54 18.95
日本 1788 126.96 14.08
スリランカ 264 21.25 12.42
韓国 448 51.25 8.74
中国 1836 1390.73 1.32
フィリピン 100 104.18 0.96
インドネシア 160 258.71 0.62
インド 268 1,299.80 0.21

このTOP 10をグラフにしてみます。表1の総合ポイントのときとは、見え方が全然変わります。

オレンジの棒グラフが、1人あたりで割ったポイント。青い折れ線グラフが先程も掲載した総ポイントなので、ここでは参考値です。

少し減速したかな?と見えていたシンガポールが群を抜いています。人口密度のような感じですが、国別で見るとシンガポールが1人あたりの良店が断トツに多いということでしょう。アッパーミドル層が多いとも言い換えることができるかもしれません。

段違いですが、台湾、日本がほぼ同じレベルで続きます。国全体で見ると、ハイエンドな食事に関してのグルメ偏差値が、このあたりの国々で同じだということです。

これでわかったのは、選出のレギュレーションに注意しなければいことでしょう。この「アジアのベストレストラン50」は、ある程度エリアごとに審査員となるアカデミーによって店を選出しているとのこと。となるとエリア枠のような上限が出てくるでしょうし、規模の小さい国にハンデがあるということが顕著になってきます。
オフィシャルwebサイト内の説明ページはこちら

もちろん、これはランクインした個々の店の価値を損ねるようなものではありませんが、国別で語ることの意味はあまりないんじゃないか?という感触を受けます。

 

3:都市別ランキング

 

冒頭にも書いた中国なのか中華圏なのかみたいなことも含めて、国別に見るのは少し無理があるかもしれません。少し細分化し、都市別に見ていくとどうなるでしょうか? 良きにしろ悪きにしろ、どの国でも都市間の格差はあるものです。

しかも、例えば、グルメを目的とした旅行をするとき、普通は国というよりも都市で行き先を選ぶのが一般的なはずです。

まずは、表1の国別に見たのと同じように、これを都市別でも換算ポイントを出してみます。

都市 店舗数 総ポイント
バンコク 9 1414
東京 8 1380
香港 9 1356
シンガポール 7 1016
ソウル 3 448
台北 2 446
上海 2 348
大阪 2 302
コロンボ 2 264
ニューデリー 1 164
バリ 1 160
マカオ 1 132
福岡 1 106
ムンバイ 1 104
マニラ 1 100

こちらもTOP 10をグラフにしてみます。

オレンジの棒グラフがポイント数で、青の折れ線グラフが店舗数です、このグラフで見ると、バンコク、東京、香港が、僅差でベスト3を形成していることが一目瞭然です。そこにシンガポールが追いかけるかたちになっています。

母数が小さいので統計としては不確実性が高いのですが、この表から示すことを強いてあげるなら、ハイエンドなレストランのトップラインが高い街が、これらのバンコク、東京、香港+シンガポールになるということです。

表4:都市別換算ポイントによるランキング

都市別でも、人口で割って、ランキング化してみます。

都市 総ポイント 人口(100万) 換算ポイント
バンコク 1414 5.69 248.51
マカオ 132 0.65 203.08
香港 1356 7.23 187.55
シンガポール 1016 5.61 181.11
台北 446 2.64 168.94
東京 1380 13.73 100.51
マニラ 100 1.58 63.29
ソウル 448 9.79 45.76
バリ 160 4.22 37.91
コロンボ 264 7.53 35.06
大阪 302 8.86 34.09
福岡 106 5.04 21.03
上海 348 24.15 14.41
ニューデリー 164 16.34 10.04
ムンバイ 104 18.39 5.66

こちらもグラフにします。

1人あたりのGDPと同じように、こちらは平均値の高さを示します。食の分野で使われる言葉なら「ハズさない」確率が高い街になるでしょう。

2018年度の「アジアのベストレストラン50」だけから紐解けば、バンコクが頭一つ抜き出ているという結果になりました。マカオ、香港、シンガポールなどの過密都市が続きます。

まとめてみると

・「アジアのベストレストラン」にランクインするハイエンドなレストランが集中しているのは、バンコク、東京、香港+シンガポール
・ハズさない店に出会えるのは、バンコク、マカオ、香港、シンガポール、台北の順

⇨ 結論:この2つがもっともバランスよく揃うグルメタウンは、バンコク! 次点は、香港。

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ポイント化のレギュレーション
No.1は200ポイント、No.2は198ポイントと2点ずつマイナス。都合、No.50は、102ポイント。そして、「One to Watch Award」は100ポイント。各種特別賞を受賞したレストランには20ポイントずつ加点しています。

 

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