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当「Foodies Asia」でもアジア各地のミシュランガイドはフォローしていますが、ここ数年でさらに地域が拡大しています。
昨冬にはバンコク版がリリースされ、2018年3月には台北版もリリース。
そんな新エリアの出版ラッシュもあるのか、「世界一安いミシュラン星付き店」を検索すると、古い情報が検索上位に上がってきたりして、どれが正しい情報かわからなくなっているので、調べなおしてみました。
ヨーロッパなどのミシュランで、単品主体の飲食店が星を獲得したという話は聞かないので、アジアで最安=世界で最安ということになるでしょう。
ミシュラン星付き店を安い方からランキング。気になるトップ10は?
レギュレーションは次の2点をクリアした料金で比較しています。
1)星獲得の理由になったであろう名物料理のなかでもっとも安いものの価格で比較
2)単品の料金だけではなく、その店での食事の最低料金
⇒例:蕎麦店で、卵焼きだけ食べるというのはNG
⇒例:『添好運』では、お茶が自動的に注文されるので、その料金もプラスして比較
⇒例:とくに日本には、1つ星獲得店で、ランチに1,000円以下のメニューを出している店もありますが、それらは外しました。別の機会にまとめて紹介したいと思います。
*換算レートは、google(CITY BANK)の検索で出てくる金額を参照しました。実際の両替レートでは、表示価格より数%高くなることがあります。
実際に行かれる方に向けて、各店の紹介とマップを掲載しておきます。これらの店を目的に行くのもいいでしょうし、夜はしっかりしたコース料理などを食べらるけれども、朝昼は軽く済ませたいという人にもいいでしょう。
それでは、2018年2月17日現在での「アジアで最も安くミシュラン星付きの料理を食べられる店」ランキングです! では、早速第10位からいってみましょう。
10位:東京『Japanese Soba Noodles 蔦』の「醤油Soba」 1,000円
巣鴨にあるラーメン店。2016年版で1つ星を獲得。
世界初の星付きラーメン店という誤報も流れていますが、実は以前香港で日式ラーメンが星を獲得しています(現在は閉店)。
おすすめは、この「醤油soba」。和歌山県杉桶二年熟成生揚げ醤油をメインに厳選した食材からとるスープが絶品。最近では、黒トリュフの香りが付いているとか。
『Japanese Soba Noodles 蔦(ジャパニーズ・ソバ・ヌードル・つた)』店舗情報
営業時間:11:00~16:00、18:00~21:00(整理券制7:00より配布) 定休日:水曜
電話:+81 (0)3 3943 1007
住所:東京都豊島区巣鴨1-14-1 Plateau-Saka 1F
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9位:香港『甘牌燒鵝/Kam’s Roast Goose』の「Roast Goose on Rice set」 978円(72香港ドル)
香港のローストグースでは真っ先に名前が挙がる店。脂がしっかりのった仕上げをすることが特徴。
基準としたのはランチタイムのセットで、スープなどが付きます。ガチョウだけでもよし、肉の半分をチャーシューなどのコンボにすることも可能です。
関連記事:[3+αシリーズ] 香港でこそ食べたい、ローストグース(ガチョウ)の絶品
『甘牌燒鵝(カムズ・ロースト・グース)』店舗情報
営業時間:11:30-21:30 定休日:無休
電話:+852 2520 1110
住所:Po Wah Commercial Centre, 226 Hennessy Rd, Wan Chai, Hongkong
店の地図
8位:東京『鳴龍』の「担担麺」 850円
坦坦麺が有名で、オープンすると、中華の一流シェフからも「あそこはすごい」と一目置かれていた大塚の店。
2017年版より1つ星獲得。
メニューは醤油、塩、つけ麺など一通り揃い、どれもハイレベルだけれども、やはり「坦坦麺」は必食。
平均的に1~2時間待ちは覚悟したほうがいいでしょう。
『鳴龍(なきりゅう)』店舗情報
営業時間:<水~日>11:30~15:00、18:00~21:00 <月>11:30~15:00
電話:+81 (0)3 6304 1811
住所:東京都豊島区南大塚2-34-4 SKY南大塚 1F
店の地図
東京のラーメンの名店が2店ランクイン。格安ミシュランと言うと屋台系のイメージが強かったのですが、日本のラーメンも頑張っていますね。
7位:尾道『笑空』の「ざるそば」 780円
2018年度版で1つ星を獲得。古民家風の雰囲気のよい蕎麦店。粗めに挽いた「二八蕎麦」が美味だとか。
『笑空(えそら)』店舗情報
営業時間:11:30~14:00、17:00~20:30(売切れ次第終了) 定休日:水曜の夜と木曜
電話番号:+81 (0) 848 24 4737
住所:広島県尾道市土堂2-5-15
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6位:広島『為楽庵』の「ざるそば」 756円
2014年度版に続き、2018年度版でも1つ星を獲得。住宅を改装し、夫婦で営業するこだわりの蕎麦店。
翁系の蕎麦で、つけ汁も関東風の辛汁。更科もおすすめで、そちらは972円。
『為楽庵(いらくあん)』店舗情報
営業時間:11:00~14:00、18:00~20:00 定休日:火水曜
電話番号:+81 (0)82 227 6798
住所: 広島県広島市東区牛田中2丁目2−22
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5位:香港『一樂燒鵝/Yat Lok Roast Goose』の「燒鵝瀬粉 ガチョウ・ローストのせ瀬粉」 652円(48香港ドル)
すっきりした味が特徴のガチョウのロースト。
ライスとヌードル(瀬粉)があり、どちらも美味しいのですが、ヌードルのほうが2香港ドル(約28円)お得です。
中環駅から徒歩5分の便利な立地。飲茶の老舗『陸羽茶室』の並びにあるので、ツルッとハシゴするのもおすすめです。
関連記事:[3+αシリーズ] 香港でこそ食べたい、ローストグース(ガチョウ)の絶品
『一樂燒鵝(ヤット・ラック・ロースト・グース)』店舗情報
営業時間:9:30~21:00 定休日:無休
電話番号:+65 6292 7477
住所:12F Hysan Place, 500 Hennessy Rd, Causeway Bay
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4位:香港『何洪記』の「蝦入りワンタン麺(S)」 476円(35香港ドル)
ワンタンメンと粥が有名な店。名物の「蝦入りワンタン」の最小サイズがこの価格。
小食の女性でお腹いっぱいになるくらいのサイズなので、ランチやディナーにするには、もう1-2品、サイドメニューを足したいところ。
23時まで開いているので、飲んだ後の締めの一杯とするにはちょうどいいです。
香港空港にも出店しているので、帰り際に食べ、香港滞在の余韻を味わうのもおすすめです。
関連記事:[3+αシリーズ] 香港名物「ワンタン麺」を堪能! おすすめの4店をピックアップ
『何洪記(ホーホンゲイ)』店舗情報
営業時間:11:30~23:00 定休日:無休
電話番号:+852 2577 6060
住所:12F Hysan Place, 500 Hennessy Rd, Causeway Bay
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ここでは、ミシュランガイド広島版から蕎麦が2店ランクイン! 香港のローストグースヌードルとワンタン麺と麺類強し。
3位:シンガポール『大華豬肉粿條麵(Hill Street Tai Hwa Pork Noodle)』の「ポークヌードル(S)」 405円(5シンガポールドル)
『香港油鶏飯麺』と同じく2016年に星を獲得した「ミンチ・ミー」と呼ばれるヌードルの店。
麺は、細麺、中太麺、太麺から、食べ方はスープかドライから選べます。
スープの場合は細麺か中太麺、チリを絡めながら食べるドライの場合は太麺と合わせるのが一般的。具沢山でかなりボリュームがあります。
『大華豬肉粿條麵(Hill Street Tai Hwa Pork Noodle)』店舗情報
営業時間:9:30~21:00 定休日:無休
電話番号:+65 6292 7477
住所:Block 466 Crawford Lane #01-12 Singapore
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2位:香港『添好運 深水埗店』の「酥皮焗叉燒包(ベイクド チャーシューバオ)+茶」 354 円(20+6香港ドル)
長年の間、最安の称号を維持していた香港の飲茶・点心店。
3つ星店の広東料理店『龍景軒』の点心師だったオーナーが、カジュアルに点心を楽しんで欲しいとオープンして、現在は、香港の5店舗のほか、台北、マニラ、NYなどにも進出4月には東京にも初上陸。
シグネチャーの「ベイクド チャーシューバオ(通称:メロンパン、トップの写真)」と自動的に付くお茶代をミニマムチャージとして計算していますが、それだけでは少し物足りないかも。
普通もう1-2品頼んでしまうと思いますので、1000~1,500円が標準的な予算でしょうか。
関連記事:[3+αシリーズ] ミシュラン星付きから老舗、新鋭まで! 香港で飲茶・点心三昧
『添好運 深水埗店(ティムホーワン サムソイボウ)』店舗情報
営業時間:<平日>10:00~21:30 <土日>9:30~21:30 定休日:無休
電話番号:+852 2788 1226
9-11 Fuk Wing St, Sham Shui Po, Hongkong
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1位:シンガポール『香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice & Noodle)』の「香港チキンヌードル」 203円(2.5シンガポールドル)
ほんと衝撃でした。
2016年に1つ星を獲得した際には、ホーカー(屋台)の200円で食べられる料理に星を与えていいのか?という議論が巻き起こりましたが、美味しさには変わりはありません。
ライスとヌードルがありますが、おすすめはヌードルでしょう。タレの絡み具合が絶妙です。
1.5~2シンガポールドル(約125~165円)追加すれば、チャーシューなど別の肉をさらにトッピングすることもできます。
現在は、時間帯によっては、2-3時間待ちは覚悟したほうがいいとか。
近隣にできた路面店のほうが並ぶ時間が短いようなので、同じメニューが食べられればいいという方は、こちらがおすすめ。
『香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice & Noodle)』店舗情報
営業時間:10:00~20:00 定休日:水曜
電話番号:なし
住所:335 Smith Street #02-126, Chinatown Complex Market & Food Centre
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まとめ
いかがだったでしょうか。気になる店はありましたか?
ラーメン、蕎麦が星を獲得しているので、予想以上に日本の店が入っていることが意外でした。
ちなみに、11位タイに、東京・銀座『蕎麦 流石』の「さるそば」 と東京・原宿『玉笑』の「粗挽きせいろ」がともに1,000円、続く13位は、東京・両国『ほそ川』の「せいろ」 が1,080円です。
もう一つ、興味深いのは、2017年末にリリースされたバンコク版からランクインしなかったことも挙げられるでしょう。
ビブグルマンの平均予算では、バンコク版がすべてのミシュランのなかで、おそらくもっとも安い金額になると思うのですが、1つ星では、平均予算2,000~3,000円のタイ料理店『Jay Fai』が最安。
シンガポールでもそうだったのですが、初年度には冒険しづらい雰囲気があるのかもしれません。
これらTOP10にランキングされた店を、支店ではありますが、なんと3店一気に楽しめるスポットが、台北にあります。
それは台北駅前ビル
詳しくは、下記リンクの記事を参照してください。