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『Bistro Rojiura』、『PATH』を人気店に育て上げた原太一シェフが手掛けた3店目がこの『LIKE』。
フレンチを出発点としながら、無国籍なミクスチャーといった料理、『Bar Trench』と共同開発したカクテル、ライブハウスを軽く超える音響設備とこだわりが詰められるだけ詰まりまくっている大人の遊び場ですが、そんなことを知らなくても、単に美味しくて、心地いい店だなぁと思えるところが真骨頂でしょうか。
白金台にありながら森の中にでも迷い込んだような雰囲気のなかで、ランチ・カフェタイム・ディナーと充実した時間を堪能できます。
時おり開かれる音楽イベントにも要注目!
平均予算:ランチ 1,000~2,000円、ディナー 7,000~10,000円/「ゴ・エ・ミヨ 2020」POP
無国籍な料理×アジアンテイストなカクテル×抜群の音響設備
東京にネオビストロ的な楽しさを広めた先駆者の一つで、ビブグルマンにも掲載されている渋谷の『Bistro Rojiura(ビストロ ロジウラ)』。
また、本家フランス『トロワグロ』の東洋人で初めてシェフ・パティシエを務めた後藤祐一氏とタッグを組み、絶品のブレークファストを提供する朝から、ガストロノミックなコースやワイバーのような飲み方までできる夜まで、マルチな楽しさでライフスタイルまで変えた感のある代々木八幡の『PATH(パス)』。
これらのお店をつくったオーナーシェフ原太一さんの3軒目が、2019年3月にオープンしたこの『LIKE』。
ビオトープ白金台の3階の、ゆったりとしたスペースが心地よいお店です。
・アジアの影響を取り入れたメニュー展開
この『LIKE』の料理自体も、カテゴライズが少し難しいお店なんですが、それが魅力でもあります。
感覚的にピピッと来る人には説明はいらないのでしょうが、強いて言うなら、アジア多国籍料理とでも言えばいいようなメニューのラインナップですが、フランス料理が云々、中華料理が云々みたいな従来の料理のボキャブラリーに頼ると、一気に伝えづらくなってしまうんですよね。
たとえば、この「蒸した金目鯛と中華粥」。
もともと原シェフは、料理人として『キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ』などで研鑽を積み、『Bistro Rojiura』、『PATH』などでもフレンチの枠組みのなかで勝負してきた方。
そのスタートラインから、中華料理的なメニューもやっているとなれば、じゃあ、ヌーベルシノワーズかと言えば、そのイメージとは少し違います。
デザートの「豆花」なんかもそうです。
本場感とは違ったベクトル、でも美味しいっていうところが楽しいんです。
ルーツを感じる本場感もいいですが、感覚的に美味しければそれでいい。だから、面白いし、もしかしたら、料理において新しい扉を開く可能性もあるかもという気さえしてきます。
まだ確立していないアジアを包括するような料理は、こんなものになるのかな?という楽しさです。
・『Bar Trench』との共同開発。アジアンテイストなカクテルが秀逸
もう一つ、原シェフがこの『LIKE』をオープンするにあたってやりたかったというのが、カクテル。
これまでのフレンチの店では、ナチュラルワインなイメージの強かったのですが、だからこその新機軸でしょう。
店の奥側には、バーカウンターが備えられています。
一人で軽くご飯というときにもいいですし、もちろんカクテルを傾けるのにもうってつけです。
そのカクテルですが、さっすが抜かりはありません。
レシピは、「アジアのベストバー50」でもNo.23にランクインしている恵比寿『バートレンチ(Bar Trench)』との共同開発。
ミクソロジーの方向に寄せながら、アジアンテイストな素材を使ったオリジナルカクテルが、料理とも合います。
私自身、日本以外のアジアでは、どちらかと言うと、ワインよりカクテルを頼むことが多いので、しっくりきます。
・レストランではこれ以上ないほどの音響設備
実は店に入って、まずにんまりしてしまったのが、入り口脇にあるステージ。
「あれ、ここはライブハウスだったっけ?!」とボケてみたくなるくらい、ツウな機材が揃えられています。
でも、レストラン&カフェです。
まず両脇にそびえる、JBLのカスタムスピーカー。そして、その奥には、Fender往年の銘アンプTwin Reverbが2台、1台はギター用で、1台はRhose Piano用だとか。
ベースアンプはAmpegで、このヘッドはなかなか最近は見かけないレアモデル。
勢いで奥まで探索したら、DJブースもきちんとありました。
その下を覗いたら、Kenrick Soundのプリアンプに、crownのパワーアンプD75 !
…って、音楽に興味のない方からみると、何言っているかわかんないでしょうが、少しは興味のある方から見ると、垂涎の機材が並んでいるのです。
『Bistro Rojiura』→『PATH』→『LIKE』と、まるでわらしべ長者のように音楽血中濃度を高めているところが面白いな、と。
・まとめ
料理、カクテル、音響とこだわりが詰められるだけ詰まりまくっているこの『LIKE』ですが、そんなことを知らなくても、単に美味しくて、心地いい店だなぁと思えるところが真骨頂でしょう。
ランチの「カツカレー」「麻婆豆腐」「担々麺」なども一工夫が加わったおしゃれメニューになっているので、昼間に心地よい風を感じるのにも最適です。
『Like(ライク)』店舗情報
営業時間:11:30~23:00
定休日:月曜日(第2・4日曜)
電話番号:03-5843-0140
住所:東京都港区白金台4-6-44 Jビル 3F
オフィシャルwebページはこちら
予約に関して
予約は電話で。
店の地図
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