石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

 

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

平均予算:ランチ 3,000~5,000円、ディナー 7,000~10,000円  

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店の特徴 

若い。

石川県七尾に2021年6月にオープンした『ひのともり』を端的に表すなら、どうしてもこの言葉しか浮かびません。

オーナーシェフは、20代半ばの日野さん。

その歳で、どうしてオーナーシェフになったかという経緯もかなり面白いのですが、本題とはそれますので、本人のnoteをご参照いただければ。

 

でも、シェフ本人は、もしかしたら若さということだけを強調されるのは嫌かもしれません。

それは日本の料理の分野で、若さはネガティブに使われることが多いことに関係しているでしょう。

そうか?

むしろ若さをポジティブに捉えてみたいなと、私自身は考えているのですが。

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

 

メニューは、昼夜ともコースのみ

オープンした当時、コロナ禍の真っ最中だったこともあり、弁当のみの営業だったり、客席を減らしたり、試行錯誤があったようですが、現在は昼夜ともコースのみの展開。

ランチは、メインが魚料理のみ(3,800円)、魚と肉(5,500円)、魚と能登牛(6,500円)の3パターン。

ブランド牛には最近興味がないので、魚と肉のフルコースを選んでみました。

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

車なので、ノンアルのスパークリングから。

昨日は『セイズファーム』で同じブランド「Celeble(セレブレ)」を飲んだという理由だけで、今回は白で。

結果的には、コース前半はすっきりした料理が多かったので、正解だったと思います。

 

一口のお楽しみ

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

アミューズは4品。

古民家な店内のインテリアにも通じる、アンティークな木箱に入って供されます。

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

左から自家製イノシシのパンチェッタ。

自家栽培のタイムで香りづけ。

 

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

甘海老を、ミニミニなブリオッシュに載せて。

えごまの葉で包んで食べます。

 

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

紫蘇がまぶされたリエット。

 

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

イワシのすり身をセージで仕上げ、オリーブを練り込んだ生地に乗せてあります。

 

ムール貝 トマト

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

輪島産のムール貝とトマト。

新たまねぎのソースは、スープとソルベの2段仕立て。

 

自家製フォカッチャ

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

フレンチですが、パンはフォカッチャ。

たぶんそっちのほうが料理に合うのは確か。

 

桜鱒 豆 海素麺

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

皮目をパリッと焼きつつ、身はミキュイ。

軽めの塩で茹でた能登島の無農薬スナップエンドウの甘みが、いい味を出しています。

アクセントに海素麺とウドの酢漬け。

 

カサゴ

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

もう一つ魚が続き、カサゴのポワレ。

だしから取ったクリームソースで、付け合わせはツルムラサキと菜の花。

 

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

次の肉料理のカトラリーをセッティングしてくれたのですが、レストランでは初めて出合うステーキナイフが。

岐阜県関市の志津匠です。

包丁などではたまに見かけるブランドですが、ステーキナイフ作っていたんだ?

料理だけではなく、器やカトラリーへのアンテナも敏感なお店のよう。

 

氷見自然豚

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

メインはモモ肉のグリル。

奥にすじ肉のサルシッチャ(ハンバーグ)、右は赤イカが載ったコンフィと、3種の食べ比べ。

ソースには、能登の先っぽ珠洲で積んだ山椒を使って。

 

赤崎いちご ミズブキ

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

苺のそのもとといちごのスープ。

その上にミルクジェラートを載せ、サワークリームの酸味で味を立体的に。

能登でよく採れる山菜のミズブキを印象的に使っています。

 

食後のお飲みもの お茶菓子

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

食後のドリンクは、お茶かハーブティー(2種ほど)から。

いつものコーヒー。

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

 

まとめてみれば

冒頭に書いた「若さ」に関してですが、食後に感じていたのは、こんなことです。

知識や技術は、確かに経験を積んだほうが有利に決まっています。

ただし、センスに関しては、経験とはそれほど関係しないのでは?と。

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

センスと言っても、様々なセンスがあるわけですが、この店の場合は、情報の処理能力の高さというか、それらの断片をまとめるセンスと言っておきましょうか。

店内のインテリアに関しても、よく見れば、安めの建材も混ざっているのですが、全体としては、今っぽい心地よいイメージにまとめています。

料理も同じように、重箱の隅をつつけばいろいろありますが、勢いでまとめたような整合感。

ディテールに関する説得力は、続けていけば自ずと深くなっていくでしょうが、この勢いがなくなっていくレストランも多く見てきました。

小説家は処女作が、ミュージシャンはファーストアルバムが最高傑作だとする考え方がありますが(極論ではありますが)、そんな感覚と近いものがレストランにもあるというのが持論です。

レストランが、ただ美味しいものを食べる場所ではなく、何らかの表現を楽しむ場所であるなら、この“若さ”は、今しか体験できない貴重なものであることは確かでしょう。

 

メニュー

【前菜】

「Lunch course」3,800円
メインが魚料理のショートコース

「Lunch course」5,500円
メインが魚料理、肉料理のフルコース

「Lunch course」6,900円
¥5,500のコースの肉料理が能登牛のフルコース

 

【ディナー】

「Dinner course」8,000円
能登の食材をふんだんに使用したおまかせコース(7~8皿)

「Dinner course」10,000円
能登の食材をふんだんに使用したおまかせコース(8~9皿)

 

メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください

 

予約方法

電話かwebから。 web即時予約は、Table Checkで受け付けています。

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店の地図・アクセス

JR七尾線・のと鉄道「七尾駅」から車で約5分、徒歩で約15分。

 

石川・七尾『ひのともり』コンテンポラリー・フレンチ

 

 

『ひのともり』店舗情報

営業時間:ランチ 11:30~14:30、ディナー 18:00〜22:30
定休日:月曜、第2・4火曜、不定休あり
電話番号:0767-58-6214
住所:〒926-0852 石川県七尾市小島町大開地1−5
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オフィシャルinstagramページはこちら

 

 

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