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岐阜では、まだ少ないコンテンポラリーな感覚、つまり、きれいなプレゼンテーションで素材を生かした軽めなフレンチ。
店名の『デュ ボン タン』は、フランス語で“楽しいひととき”を意味するように、ゲストの特別な日に彩りを添えられればという想いを具現化しています。
平均予算:ランチ 7,000~10,000円、ディナー 10,000~15,000円
店の特徴
コースは、昼夜とも1種のみ
ランチ・ディナーとも1コースのみの展開。
選ぶのに気を使わなくていいので、楽でいいです。
今回は昼に訪れたので、ランチのコース「NATURE」を。
まずは、ノンアルコールのスパークリングから始めます。
アミューズ
手前が、キャビアと里芋。下がメレンゲにした里芋。
右奥は、富山湾のヤリイカを使ったタルト。
ビーツ/鰹
前菜は、鹿児島産の鰹。
写真では見えていませんが、かなり大ぶりにカットしたカルパッチョが潜んでいます。
ビーツや赤ラディッシュは調理法を変えたり、ソースにしたりと変化球。
自家製パン
左にオリーブオイル、右に豚肉のリエット。
大地卵/和牛頬肉
大地卵を生かしたフラン(茶碗蒸しですね)。上にコンソメのジュレを敷いています。
ここまでは、いくつもの店で食べてきたメニューですが、牛頬肉が入っているのは、意外や初めてかもしれません。
軽さを生かすというより、旨みをしっかりという方向性。
ワインを飲まなくてもいいかな?と思って始めたのですが、つい。シャブリから。
菜の花/鱸
三河湾から届いた鱸。
菜の花の葉緑素
フォカッチャ
2つ目のパンは、ジャガイモを練り込んだフォカッチャ。
フレンチでも、フォカッチャっていいと思います。
一方で、赤ワインのグラスは、カベルネソーヴィニヨンだというので、パスしようかと思ったのですが、オーストリアの
を開けてくれました。
シラーはもとより、カベルネソーヴィニヨンでも、この手のコンテンポラリーなフレンチには重過ぎると思っていますので。
何なら肉まで、オレンジとロゼで通してもいいくらいですので。
アスバラガス/仔牛
仔牛はイタリア産のロースとのこと。
醤油とタイムのソースとアスパラガスのソースの二重奏。
八朔/サフラン
八朔は実家に生っていたものというのが、少し微笑ましいですが、美味しかったです。
お茶菓子
食後のドリンク
各種ハーブティや紅茶、コーヒーと7~8種から選べるスタイルで、今日は気分でジャスミンティーに。
ここからは少し余談ですが、冒頭に書いた岐阜にはまだまだコンテンポラリーなフレンチが少ないということに関して付け足しておきます。
全国有数の中華料理である『開化亭』の次男・諭史さんが、Restaurant Satoshi.F(レストラン サトシ エフ)』を立ち上げ、現代的なフレンチの風穴を開けたと思ったら、2016年に東京に進出してしまいます。
その後、空白になっていたかと思えば、この『Du Bon Temps』のような店が生まれていたわけです(2015年にオープン)。
ちなみに、この『Du Bon Temps』のシェフは、神奈川や名古屋などで研鑽を積んだ後、岐阜市の隣、実家がある各務ヶ原市で独立したときには、「こんな街でフランス料理店なんてやっていけるはずはない」と言われていたとか。
その大方を覆し、しっかりとフレンチを根付かせ、岐阜市内へ移転してきたわけですが、「各務ヶ原から見れば、裏切り者ですね」と笑います。
まあ、電車や車で30分程度の距離なので通えなくもないですし、笑って話せるくらいなので半分ネタではあるのでしょうが、「じゃあ、各務ヶ原のフレンチが途絶えたりしないんですか」と訊いてみると。
「いやいや、さらに若い子たちが面白い店を作って頑張っています。種は蒔けたのだったら、あの街にも貢献できたとは思っていますが」。
こういう循環もいいなと率直に思います。
今後さらに重要になってくることかもしれません。
元気のある若い人が周辺地域でチャレンジして、そこで成功したものを都市が引き上げていく。
さらに磨きがかかったものを大都市に…という循環は、地元に対する不義理のように感じてしまう自分もいないわけではないのですが、逆の視点から、若い人にチャレンジのチャンスが増えるというところのほうが重要な気がしています。
義理ではなくて、純粋なメリットとして地方の魅力が増えれば、むしろ大都市→中堅都市→地方都市への逆流も始まるでしょうから。
メニュー
【ランチ】
「ナチュールコース」7,260円
シェフおまかせのフルコース全6品程度
【ディナー】
「デュボンタンコース」12,100円
厳選食材を使用した10品程度の少量多皿コース
*メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください。
予約方法
電話かwebから。 web即時予約は、一休で受け付けています。
店の地図・アクセス
名鉄「岐阜駅」より徒歩10分
JR「岐阜駅」より徒歩15分
『デュ ボン タン(Du bon temps)』店舗情報
営業時間:ランチ 12:00~13:00(L.O)、ディナー 18:00~20:00(L.O)
定休日:火・水曜日
電話番号:050-3177-2663
住所:〒500-8833 岐阜県岐阜市神田町6丁目8番地3
オフィシャルwebはこちら 食べログの情報を見る
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