京都・京丹後『魚菜料理 縄屋(なわや)』懐石・会席

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京丹後で紡がれる奇跡の和食とでも言えるでしょうか。
魚と野菜がそもそも持つ味を組み合わせ、極上の皿を築いていくスタンスは、和食の先端であり、イノベーティブの先端であるとも思えます。

平均予算:ランチ 7,000~10,000円、ディナー 7,000~10,000円 

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自然体であったからこそイノベーティブな領域にまで踏み込んだ奇跡の和食

それは『セララバアド』の橋本シェフと『チッタアルタ』の茂呂シェフというスペインの伝説的な名店【エルブジ】で働いたことのあるお2人のシェフに話を聞いていたときのことでした。

「例えば和食などでも、『エルブジ』に近いと紹介されているお店もありますが、あまりピンと来ないんですよね。キッチュなプレゼンテーションを取り入れていても、それは単に表面的なことにすぎなくて」(茂呂)

「そうですよね、むしろ滋賀にある『徳山鮓』さんみたいに、地域の自然をつぶさにとらえて、その食材をどう活かしていくかを独自に追求していったらすごい料理になっちゃったっていうお店のほうが、『エルブジ』の本質に近いような気がしますよね」(橋本)

ああ、なるほど! と、お2人の洞察力の確かさに膝を打ってしまったのですが、この言葉を聞きならが、個人的に思い出していたのは京丹後にある『縄屋』のことでした。

 

 

 

 

・関西各地から車で3時間かかる立地にある至宝

京都、大阪、神戸とそれぞれの都市から車で2時間半~3時間。

丹後半島のほぼ中央に、この『縄屋』はあります。

公共交通機関で行くなら、丹後鉄道「峰山駅」まで行って、タクシーで15分。またはバスで「黒部」下車、徒歩3分。こう書いているだけで、その遠さは伝わるかと思います。

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立地だけでなく、目立つ看板も出ていないので、つい見過ごしてしまいそうな佇まいですが、移動に関する苦労も、店内に入った途端に、スーッと抜けていきます。

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名作「エムエムチェア」を特注した椅子など、設えにもセンスの良さがにじみ出ています

まるで工芸の美術館のように、過度に主張することはなく、けれども随所にこだわりを感じさせる空間が広がります。

ご主人の吉岡さんは、京の名店『和久傳』で修行をなさった方。地元で食べていた食材の美味しさを生かした料理を提供する店をやりたいと、30代前半で帰郷し、お店をオープンなさったとか。

・魚と野菜、どちらがなくても成り立たない「魚菜(さかな)料理」とは

「魚菜(さかな)料理」と名乗っているように、地元のものを中心に魚と野菜を上手く使った料理がコンセプト。

「魚の美味しい店はあったんですが、野菜も美味しい店は少なかったので、そういう料理の美味しさを地元の人にも知ってもらいたいという気持ちがありました」と吉岡さん。

野菜は、近くに八百屋さんがないので、ほぼ自家菜園でまかなっていると言います。

『鯛のこなれ鮓』。寿司屋でもないのに、寿司を握るのは憚られるという気持ちから生み出されたスペシャリテ

寿司屋でもないのに、寿司を握るのは憚られるという気持ちから生み出されたスペシャリテ『鯛のこなれ鮓』。

この発想にどこか親近感を持ってしまいます。

『キジハタの煮物』、『黒ムツの焼き物』と食べ進めていくうちに、その真意がじわじわと実感されてきます。

付け合わせの野菜との相性が抜群という言葉では収まらない、どちらがなくても成り立たないような完璧なペアリング。

緻密な計算によって、この味が生まれていることがわかります。

 

 

 

 

・素材をとことん活かすことで生まれる斬新さ

さらに特徴的なのは、その味付け。

和食ではありながら、一般的な出汁や調味料の存在が、ほとんど感じられません。

実際には少し使っているらしいのですが、ほんの隠し味程度。

『キジハタの煮物』。オオナルコユリや赤くなる前のミョウガの軸など地元で採れる山菜をあわせて

例えば、『キジハタの煮物』では、オオナルコユリや赤くなる前のミョウガの軸など地元で採れる山菜をあわせて味を出しています。

「苦味や辛味などは野菜で足せますし、甘味も野菜や魚そのものが持っています。出汁の旨みもそうです」とご主人。

そこではたと気づきました。意識なさっているかどうかは別として、その考え方は、化学を通り越して、ナチュラル志向に回帰しつつあるイノベーティブの料理人の方に近いんだ、と。

周囲にある自然を活かそうと思って追求していったら、イノベーティブともとれる斬新な料理になってしまった。

都内の最先端のレストランで出てきてもおかしくない、組み合わせの斬新さを感じられる料理を味わいながら、そんなことを感じました。

なおかつ新鮮な素材が使われているわけです。

日本酒は丹後の酒造のものを中心に。ワインは国産を全国から

日本酒は丹後の酒造のものを中心に。ワインは国産を全国から

冒頭のお2人のシェフの発言とも照らし合わせるなら、『エルブジ』というよりは、自然の活かし方において『ノーマ』のほうが近いでしょうか。

でも、わざわざデンマーク・コペンハーゲンにまで行かなくても、この『縄屋』に行けばいいかと思えるくらい満足感と刺激があったお店です。

日本も足元も見つめれば、面白い店はいっぱいあるようです。

 

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オフィシャルinstagramページはこちら

 

『魚菜料理 縄屋(なわや)』店舗情報

営業時間:来店時間 12:00~13:30,18:00~20:00
定休日:火曜日定休(祝日は営業、年末年始は12/24~1/4迄休業)
電話番号:0772-65-2127
住所:京都府京丹後市弥栄町黒部2517
オフィシャルFacebookページはこちら

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店の地図

 

 

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