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アジアの食の現在を探していると言っても、東京に住み、たまに渡航するのみの私が手引きなしに探せるわけではありません。
参考にしたネタ元を正直に明かしておきましょう。
参考にしているグルメ情報
そのほとんどが英語メディアなのですが、バックパッカーをやっていた20年前から、日本で出版されたガイドブックはほとんど見ませんので、ここでもほとんど参考にしていません。
「アジアのベストレストラン50」を基軸に、各地の「ミシュラン」、グルメサイト「eater」、「CNN」グルメコーナーなどの情報を掛け合わせて、それでも足りない部分は「La Liste」で再確認、最後は自分の経験からくる勘で選んでいます。
現地で行った店のシェフやスタッフ、日本の料理人などからの口コミが加わります。
そこから実際に足を運んでみて、気に入る確率は、だいたい3/4程度でしょうか。そこで残ったお店を掲載しているわけです。
このスタイルに落ち着くまでに、自分なりの変遷をたどっていますので、各メディアを紹介しながら、その流れをたどってみたいと思います。
1:TripAdvisor(2010年頃から利用)
もともと観光や出張などでアジアを訪れた際に使っていたのは、旅行サイト「TripAdvisor」でした。
ご存知の通り、圧倒的な情報量を誇るサイトです。価格帯を問わず、各都市で上位にランクされる店なら安心していけるだろうというわけです。
確かに安心でした。でも、特に高級店などでは、私には刺激が足りませんでした。多数決の限界でしょうか。無難なセレクトに落ち着いてしまう感があるのです。
一方で庶民的なお店に関してのランキングは、そこそこ使えると今でも参考にしています。
そして、アジアの各都市でも、あのミシュランが発行されるようになってきたのですが、天邪鬼な性格のせいか、それさえあまり信用していませんでした。自分なりに使いこなせるようになるには、少し時間がかかります。
2:アジアのベストレストラン50(2015年頃から利用)
そうこうしているうちに、「アジアのベストレストラン50」が2013年にリリースされます。
「世界のベストレストラン100」の存在は知っていて、いいなと思っていたのですが、なにぶんヨーロッパやアメリカ大陸が中心のもの。自分には、それほど縁のないものだと思っていたのですが、そのアジア版が切り出されたのです。
クリエイティヴィティやオリジナリティが重要視されるそのスタンスが、自分にぴったりハマった感があります。
アジアのレストランを本気で回り始めた当初、2015年くらいは、ほとんどこのリストに沿って、店を選んでいました。
3:ミシュラン(2016年頃から利用)
現在、「ミシュラン」は、アジア圏では日本を除いて香港・マカオ、シンガポール、タイ(バンコク+プーケット・チェンマイ)、中国(北京・上海・攻守)、ソウルのリストが発表されています。
「アジアのベストレストラン50」にハマったのですが、やはり50店では少なすぎました。
また、その年に活躍した店をランキングしているスタイルから、良い店でも活発な動きがなければリストから外れてしまうこともあるでしょう。
そういった足りない部分を補うために、最適だったのが「ミシュラン」だったわけです。
「ミシュラン」はある種普遍的な格付けなので、その特徴はよくも悪くもコンサバなことでしょう。「アジアのベストレストラン50」と併用することで、かえってそのコンサバさがちょうどよく捉えられるようになったのです。
「アジアのベストレストラン50」にランクインしている店は、発行されている地域であれば、たいていミシュランにも掲載されています。
どちらにもノミネートされているお店と、その周辺にある店。あるいは、温故知新的な性格を持ち、「アジアのベストレストラン50」にランクインしていない店。そんな傾向を自分なりにリスト化しながら、訪れる店の幅を増やしています。
4:eater(2016年頃から利用)
アメリカのグルメサイトですが、アジアの主要地域もフォローしています。
ハイエンドなお店からストリートフードまで、価格帯を問わず縦横無尽に選びつくす、その情報収集能力には脱帽。一見とりとめもなく映るかもしれませんが、あくまで店の質でのみ選ぶスタイルには共感を持っています。
特に各都市の38店をピックアップした「essential 38」シリーズは、まとめ記事のセレクトとしてかなり秀逸だと思います。
5:La Liste(2016年頃から利用)
2015年に始まったフランスからリリースされた世界のレストランのランキングサービス。
審査員が選んだり、投票で順位が決まるのではなく、提携しているありとあらゆるメディアの評価をアルゴリズム化し、毎年12月にTOP1000のリストが発表されます。
要は、ガイドのガイドですね。「Trip Advisor」のところで「多数決の限界」と書きましたが、こちらも完璧にその限界から逃れているわけではないかなとは思います。
ただ、参照するサイトがユーザーによるランキングだけではなく、評論家など多数あるので、比較的バランスは取れているかとは思います。
オーソドックスなリストとしては、ソツがないので、高級店、人気店でチェック漏れがないかを調べるには、今のところ一番使えるサイトだと思っています。
また、リリースされた当初は、新しい流れに関してはフォローし切れていない印象があったのですが、そのあたりも徐々に改善されてきたよう。このサイトのロジックが変ったというより、参照しているメディアの動きが早くなってきたということでしょうが。
あくまで、これらは私自身のやり方で、もちろん正解なんて人の数ほどあると思います。ほかに良い情報源があったらぜひ教えてください。