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ジビエの名店として知られているイタリアン。
それだけではなく、国産食材を使ったイタリアンとしては、国内最高峰の一つだと言えるいぶし銀の名店です。
平均予算:ディナー 10,000~15,000円
国産ジビエが秀逸な、いぶし銀のイタリアン。
大好きな店なのに、数えたら5年ぶりの来訪。
そんな不義理は置いておいて、やはり日本食材を使ったイタリアンとしては、ここが自分にとって基準値。
高すぎる基準は、人生を幸せにするのか、不幸にするのか。
アミューズは、吉田牧場のモッツァレラチーズ。
トマトが添えられているので、カプレーゼと言っていいでしょう。
オリーブオイルと、スプーンに乗った黄色いパプリカのソースで。
シチリアの白。マルサラ。
季節ごとに変わるパン。
脂を変えているそうで、この時期は牛脂で。
中にスペルト小麦が入っています。
前菜の盛合せ。
手前は、アカムツのグリルに山椒ソース
白菜とナスの蒸し物の上には、岩手のタマゴタケ。え、タマゴタケ?
脇には、モリーユ茸などが入ったキノコのテリーヌ、逆サイドは、ウサギのテリーヌ。
ブルスケッタには、シャモのレバーペーストで、とぎっしり盛りだくさん。
この皿だけでも、食材の良さが実感できます。
合わせるのは、フリウリ産の白。
え?と驚いたら、タマゴタケ自体を見せてくれました。
キノコ好きならわかるでしょうが、レアものです。
続いてもキノコ尽くし。
シャモのコンソメですが、シラタケ、ヒラタケ、マツタケのほか、一度聞いただけでは覚えられない種類のキノコがふんだんにつかわれています。
樽が効いた白。中部イタリアのダブルッツォ。
初物の手長エビを使ったフリットの下に、ポルチーニのフリットなど。
主役は、カサゴのリゾットです。
日本酒や白という選択もできたのですが、ピエモンテのトリンケッロの赤で。
鮎の焼きリゾット。
上にはマツタケのスライスとミョウガ、その中に鮎のグリルが挟まっています。
鮎のコンソメを注ぎながら、肝のソースで。
ピエモンテのFontaineのネビオーロダルバ。
宮城の放牧羊。
羊専門の農場ではないので、いつ入ってくるかわからないとか。
夏羊らしい優しい味わいです。
おまけのパスタは、タヤリン。
子牛とグリーンリーフ。
デザートは、イチジクのコンポート、柿のアイスクリーム、上にホオズキ。
エスプレッソ仕立てのザバイオーネと共に味変させながら。
小菓子は、お米のタルト、バナナのプリン、トウモロコシとクルミのビスコッティ。
エスプレッソで〆ます。
ずっとこのままでいてほしい貴重なお店
自然派を中心としたワインのセレクトやコースの仕立てに、今っぽさを感じますが、この人、もう10年以上こんなスタイルなんだよなと思い返します。
その意味で、今だからこそ、味はど真ん中だとも思えます。
「フレンチで言ったら、『北島亭』で食べているくらいの大御所感が出てきてますね」と感想を伝えると、有馬シェフは「もう30年やってますから、そのくらいのところに行っていたいです」と笑います。
門前仲町という渋い立地もあって、正直、フーディーの間で特に話題になることも少なくもあるのですが、腕は上がっているという貴重な店。
健在!という言葉がもっとも似合う大好きな店です。
メニュー
【ディナー】
「コース」11,000円
「コース+ノンアルコールペアリング約3杯」15,950円
「コース+アルコールペアリング約5杯」17,600円
*メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください。
予約方法
電話、あるいは一休のweb予約で受け付けています。
一休で予約する
店の地図・アクセス
東京メトロ東西線「門前仲町駅」から徒歩約3分。
『パッソ・ア・パッソ』店舗情報
営業時間:18:00~21:30(L.O)
定休日:水曜日
電話番号:03-5245-8645
住所:東京都江東区深川2-6-1 アワーズビル1F