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和洋旬菜厨房と名付けられているように、 ジャンルにこだわらず、美味しく楽しい料理を提供するダイニング。
和食とフレンチのどちらの経験もあるシェフが、酒にも合う肴から、コース料理まで縦横無尽に駆け抜けます。
平均予算:ディナー 7,000~10,000円/「ゴエミヨ2020」POP
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和洋を駆け抜けながら、整合感の取れた料理が真骨頂
料理で5,000~7,000円、お酒を数杯飲んで〆て10,000円。
これくらいの気楽な価格帯で、料理はここでしか味わえないようなオリジナリティがある——。
そんなレストランは強いなぁと、どの街に滞在していても、ここから探し始めるのですが、これがなかなかないようでいて、必死にリサーチしていくと絶対に見つかるところが面白くて、地方巡業を続ける日々。
高山で言えば、これにずっぱまりだったのが、総和町の西小学校に面した『雨音ダイニング』でした。
高山の敷居の高すぎないガストロノミーの穴場
たしか数年前の『ゴ・エ・ミヨ』のPOP枠で掲載されていたなと、近くを通った際に、ふと思い出し、予約なしで訪れたら、幸運にも一席空いていました。
建物は、高山市から重要文化財に指定されている旧家。
緊急事態宣言明けすぐで、アラカルトはなしで、おまかせコース(6,600円)のみの営業でしたが、それもまたよし。
ワインとのペアリングがおすすめということだったので、まずは無難にソービニヨンブランから始めます。
そして、先付。
温泉卵に、ずわいかに。
そして富山のホタルイカを、和のだしのジュレでまとめるという、さっそくの和洋旬菜ぶり。
続いて、八寸的な役割で、三品同時に出てきました。
新潟産のあん肝。
タコを三杯酢で。
湯葉に梅、芽くらげを隠し味に。
写真の撮り方を失敗しましたが、ネギトロ巻きです。
シャリは入らず、中はネギトロのみ。
しっかりした味の店だとわかったところで、ローヌ産の深めのシャルドネで。
で、中盤から、独創性がさらに顔を出してきます。
揚げ物は、三重産タケノコのフライをトマトソースで。
手前には、椎茸のグリームコロッケ。
立て続けに、岡山産の牡蠣をプロバンス風のパン粉焼きで。
フォアグラのブリュレ。
自家製ミルクパンを添えて。
太刀魚のグリルに、エビのムースを挟んで。
下には、イカ墨のリゾット。
アメリケーヌソースで仕上げ、太刀魚のふわっふわな火入れが秀逸です。
もう完璧なフレンチですね。
かと思えば、肉料理は、西京焼き。
北海道産の子豚を使っています。
付け合わせに、鴨肉を織り込んだインカの目覚めのポテサラ。
デザートは、店の名物の一つなチーズプリン。
おまかせコースで、シェフの引き出しの豊富さが実感できたのですが、和食とフレンチのどちらも経験してきたキャリアは、意図的なものではなく、職を探していったら、そうなってしまっただけだとか。
「地方の料理人なんて、そんなものですよ」とおおらかに笑ってましたが、いやいや、それらをまとめるセンスと技は誰にもできるものではないと、目の前に出てきた皿々が証明していました。
ガストロノミーと居酒屋のすれすれの境界線をいく、貴重なお店です。
メニュー
【前菜】
「名物!雨音たまご」150円
「もっちりクリーム豆腐」350円
その他、750円~
【サラダ】
700円~
【飛騨牛ステーキ】
2,500円~
【メイン】
980円
【パスタ】
900円~
【ご飯もの】
「おにぎり」180円
そのほか、900円~
*メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください。
予約方法
電話で。
店の地図・アクセス
JR「高山駅」から徒歩約12分。
『雨音ダイニング』店舗情報
営業時間:ディナー 17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日:不定休
電話番号:0577-36-3766
住所:〒506-0007 岐阜県高山市総和町2丁目14
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