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バルセロナでモダンスパニッシュの洗礼を浴びた幼馴染が、地元・金沢に再集結して生まれたレストラン。
地元に腰を据えながら、視線の先には世界があるという、まさに「Think Global, Act Local」を地で行くスタンスは、日本でも屈指のお店だと言えるでしょう。
平均予算:ランチ 15,000-20,000円、ディナー 20,000-30,000円/「ミシュラン石川 2021」2つ星、グリーンスター認証
店の特徴
2017年7月オープンのまだまだ新しい店とはいえ、北陸のイノベーティブ系では真っ先に名前が挙がる店の1つです。
実際、もはや貫禄さえ感じさせるクオリティで、コンテンポラリー・スパニッシュとしても全国で有数のレストランであることはたしかです。
場所は金沢の台所・近江町市場の少し先、歴史を漂わせる古民家をリノベートした佇まいが印象的です。
一斉スタートですので、定刻の10分前にはお越しくださいという案内に従って伺うと、奥の蔵に通されました。
ウェイティングルームとして使われているようですが、なんだかすごいテーブルです。
献上品としても知られていた「加賀棒茶」と紅茶がブレンドされたオリジナルティーで、スタートを待ちます。
・2種のコースで展開
メニューは、11品の「Course No.1」13,200円と、13品の「Course No.2」17,600円の2つ。
「Course No.1」はランチのみの提供です。
訪れた5月下旬は、石川県でも20時までの時短要請/酒類提供自粛要請が出ていたので、ディナーは、17:30からのスタートです。
この日も、ノンアルで。
酒を特に好まない私でも、すこし飲みたくなってきています。
が、この富山で作られているスパークリングワインだそうですが、結構おいしくて、まあ、いいか、と。
‘Impact’ 甘海老
アミューズは石川の甘海老。
甘海老の各部位を余すことなく使った逸品なのですが、事細かに料理の下のシートに書かれているところが面白いです。
‘Ostra’ 岩牡蠣
能登の岩牡蠣をホエイと新玉葱のクリームで包んで。
オリーブオイルには山椒の香りを移し、ディルの蕾を散らしています。
ハーブの香りを移したガスパチョ
何か、オブジェのようなものだと思っていたら、実はガスパチョをハーブで香りづけしていたようでした。
ここからカップに注がれます。
ガスパチョは、夏野菜をすりつぶしたものが一般的ですが、これは変化球で、トマトのエッセンスのみ。グルタミン酸の香りが立っています。
そこに、香川県の純国産オリーブオイルで仕上げ。
ハーブたっぷりの香りも面白いですが、スペイン料理と言えば真っ先に思い出す料理を、メニューにも載せず、さらりと脇役とする出し方もお洒落です。
‘Guisante la grima’ ギサンテ ラグリマ 七面鳥/スナップエンドウ
ギサンテラグリマはスペインのえんどう豆のことで、バスク料理では一般的。
それを、スナップエンドウで表現しています。
能登産の七面鳥のモモ肉と、ブラッタータとともに。
パン
小松のうどん粉と能登島の塩、水のみで焼いたというパン。
酵母はほとんど入れず、水分を多く入れ蒸気で立ち上げるのがコツだとか。
さてさて、またまた何やら用意されたと思って眺めていたら、次の皿に使う調味料ですね。
‘Pil-Pil’ ピルピル まはた/カリフラワー
数日間熟成させたマハタ。
カリフラワーを使ったピルピルソースで。
先ほどの炭化させた柚子は、皮を削って香りづけに。
‘Ensalada de esparrago’ アスパラガス/梅貝
アスパラガスと鈴竹に、梅貝とキウイを載せて。
ニンニクからつくられる「アホブランコ」のソースで。
‘Pan con tomate’ 発酵トマト
マジョルカ島での個人的な思い出からくるものなのですが、スパイン料理と言えば、このパン・コン・トマテなのです。
なので、イノベーティブが入ったコンテンポラリーなスパニッシュでも、出てくると、おー、きたきた!と盛り上がります。
トマトの発酵のさせ方が、この店ならではでしょう。
‘Pescado’ 鰆
白身の魚は、スペイン料理では一般的ですが、このシーズンは鰆でした。
2週間の熟成だとか。
薄くスライスした加賀蓮根とキャビアをのせ、魚の出汁からとったソースで。
‘Ciervo con verduras de temporada’ 日本鹿
肉のメインは、日本鹿の背中のロース。
‘Paella’ のど黒
まずは、鉄板の状態で、見せてくれました。
そうか、パエージャはノドグロか、なるほど。
『アカ』などでは、香箱蟹のパエージャを食べたなぁなどと思い出していると、盛られたパエージャが出てきます。
脂が乗り切ったノドグロを、アリオリソースと三つ葉の香りが引き締めます。
「まだ入りますか?」ということだったので、満面の笑みで「はい」と答えると、お代わりを持ってきてくれました。
再び「まだ入りますか?」ということだったので、少し苦しくなりながらも、「はい」と答えると、メニューにはなかった、蟹の雑煮が出てきます。
そっか、雑炊で蟹なんだと、心を読まれた感じで、少し恥ずかしいのですが、パエージャに負けないくらい美味しいので、
スペイン料理名では「アロスカルロソ」ですね。
デザート
イチゴは、能登ひかりっ娘。
能登の内浦の天然の蕗の薹はアイスクリームに、さらにバニラヨーグルトムースを。
‘Tarta citrica’ デコポン
一連の小菓子で、長い夜の〆です。
メニュー
【ランチ】
「Course No.1」 11品13,200円 (税込)
「Course No.2」 13品17,600円 (税込)
【ディナー】
「Course No.2」 13品17,600円 (税込)
*メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください。
予約方法/通信販売
電話かwebから。 web即時予約は、ポケットコンシェルジュ。OMAKASEで受け付けています。
店の地図・アクセス
近江町市場から徒歩1分
『レスピラシオン』店舗情報
平均予算:ランチ 15,000-20,000円、ディナー 20,000-30,000円
営業時間:ランチ 12:00 一斉スタート、ディナー 18:00ー/19:00ーの2部制
定休日:不定休
電話番号:076-225-8681
住所:〒920-0903 石川県金沢市博労町67
オフィシャルHPはこちら
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