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韓国一高い建築物であるロッテワールドタワーの81階に位置する『Bicena(ビチェナ)』。
モダンでありつつ、ストレートな韓国料理を味わえ、2017年以降、ミシュラン1つ星を獲得している良店です。
予算:ランチ 10,000~15,000円、ディナー 20,000~30.000円 /「ミシュランガイド ソウル 2019」1つ星
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ニュークラシックを標榜する、韓国料理の新たな旗手
韓国でも最も高いビル、蚕室(Jamsil)のロッテワールドタワー内の「シグニエルホテルソウル」81階にある韓定食レストラン。
以前は漢南洞にありましたが、2017年にロッテワールドタワーに移転。
と同時に、同年から始まった「ミシュランガイド ソウル」でも1つ星を獲得しています。
メトロの蚕室駅からいくと、ショッピングモールを抜け、ロッテワールドタワーに。さらに裏側に回り込むと、「シグニエルホテルソウル」のエントランスに通じるエレベーターに乗れます。
81階まで上がると、手前側にあるので、すぐわかると思います。
そのまま進むと、パリで3つ星を2店獲得しているヤニック・アレノの支店『STAY(ステイ)』があります。
話を戻して、この『ビチェナ』ですが、3つ星を獲得している『GAON(ガオン)』の姉妹店で陶器メーカーの廣州窯(クァンジュヨ)グループが経営するレストランで、韓国的な優雅さが感じられる食器も全て廣州窯のものが使われているそう。
店の前にも、その高級ラインの作品が展示されています。
・メニューについて
ディナーのコースは、基本的に2種。
165,000韓国ウォン(約15,500円)と、210,000韓国ウォン(約20,000円)。
皿数の違いではなく、高級食材を使った料理に変わります。また、メインや飯ものなどは、一部プリフィクスのようにチョイスできます(追加料金が必要なものも)。
ちなみに、ランチだと、77,000韓国ウォン(約7,000円)、
ディナー・ランチともアラカルトでもオーダーできます。
今回は、165,000韓国ウォンのコースで、飯ものをデフォルトの「釜めし 牛肉の味噌汁」から「ズワイガニの釜めしと茸の汁」に(追加料金:20,000韓国ウォン)。
ドリンクは、ライスワインの飲み比べで。
写真左から17度、25度、41度、53度とアルコール度数が変わり、一番右は熟成がきいた「X.P.」。
・素材を活かしながら、意匠を感じさせる前菜
店名の「ビチェナ」は、「ビウゴ(空にする)」「チェウゴ(満たす)」「ナヌンダ(分け合う)」の頭文字をとったもの。
それが表しているように、現代的なアレンジも施しつつ、基本は伝統をブラさず、韓国料理の本質を貫く方向性と言えばいいでしょうか。
「松の実」
秋の味覚、松の実の中に甘さ控えめの小豆あん。白いスープも小豆のクリームソースで、少しスイーツテイストもあるアミューズからスタートです。
「魚麺」
イカとスズキが練り込まれたヌードル。上にはキムチとえのき。
魚介系の出汁は雑味がなく、丁寧に取られていることがわかります。
「海老の唐揚」
海老のすり身の揚げ物。日本料理で言えば、しんじょですね。
外は小エビでカリッと揚げてるところに意匠が感じられます。
コチジャンのソースに韓国らしさも感じられます。
「アワビ餃子」
出てきたときに、「ん、これ餃子?」と思ったのですが、アワビの身の中にホタルイカと牛肉が詰まってました。
海苔と松の実の粉も。
そして、コースは、魚・肉のメイン、飯ものなどの後半へと続いていきます。
・和食にも通じる透明感
最初は、ダイニングルームの真ん中の席に座っていたのですが、窓際の席の方が店を出たので、「そちらに移りますか?」とのこと。
やはり地上81階というのは、このお店の売りですから、心得ていますね。
さて、席につくと、超高層から見下ろすソウルの景色を眺めることができます。
というのが、一般的な書き方になるのでしょうが、あまりに高すぎて、飛行機から見下ろす感じと変わらないなというのが正直な感想。
景色を楽しむなら、ランチのほうがいいかもとも思います。
さて、コースの続きでメインに入っていきます。
「アカムツの焼き物」
アカムツ、たぶん日本では「ノドグロ」と言ったほうがわかりやすいですね。
白ごまのタレに、付け合せは里芋とほうれん草。
これ、もう、和食と変わらないですね。
「牛ロース塩焼き」
一ヶ月熟成の韓牛のロースを塩焼きで。
別皿に添えられているのは、熟成してないキムチ。
「ズワイガニの釜めしと茸の汁」
ランクアップした釜めし。蟹の身も嬉しいですが、ご飯に沁みわたった蟹味噌の味がたまりません。
別皿に添えられているのは、熟成してないキムチ。
同じく、「茸の汁」。秋感満載ですね。
漬物、惣菜類が豊富につくのは韓定食ならでは。
その後、口直しに韓国のシソ「ソッケ」のソルベ。ライムも少し混ざってます。
そして、伝統的な韓国菓子で「干し柿」と「ミルク餅」。
最後は、「菊のお茶」で〆。
・まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
以上が、ソウルの『ビチェナ』のレポートでした。
現代的なインテリアが目を引く店内や、現代っぽさが取り入れられた料理ですが、味の基本は伝統に忠実な韓国料理。
キムチなどを除けば、宮廷料理にも通じる韓定食は、やっぱり和食と通じるところが多いんだよなというのが、率直な感想です。
ソウルのB級グルメに胃が疲れているときは、日本食ではなく、宮廷料理っていう選択も良いと思います。
『Bicena(ビチェナ)』店舗情報
コース料金:ランチ 77,000韓国ウォン(約7,000円)、ディナー 165,000~210,000韓国ウォン(約15,500~20,000円)
営業時間:ランチ 12:00~15:00、ディナー 18:00~23:00
定休日:日曜
電話番号:+82 2-518-9393
住所:81F, 300 Olympic-ro, Songpa-gu, Seoul
オフィシャルwebページはこちら
予約に関して
予約は電話か、オフィシャルwebから(韓国語・英語)。
日本語で予約したい場合は、代行予約が便利です。
店の地図
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