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各地域のテーマごとに鉄板店と新鋭や穴場などを紹介する、[my best+αシリーズ]。
実は、世界のミシュラン星付き店の低価格から並べた逆ランキングでTOP10に入った3店が、なんと同じビルに入っている街があるのです。
ご存知でしたか? そう、台北なんです。
もちろんそれぞれ支店ではありますが、これは便利!っていうことで、ハシゴしてきました。
参考記事「アジアで(すなわち世界で)最も安いミシュラン1つ星の店TOP10!」
究極の安旨グルメを求めて、台北駅向かいの「HOYII 北車站」へ
場所は、台北のメインステーション「台北車站」のすぐ前。駅の南側の大通り「忠孝西路一段」を渡ってすぐのビル「HOYII北車站」です。
ただ、このあたりに横断歩道はないので、台北駅からのアクセスは地下から。メトロからは出口を上がったすぐのところにあるM8出口を目指し、エスカレータを上れば、すぐ右側に『添好運』の看板が見えてきます。
①:香港点心の人気店『添好運』へ
まずは、オープン時間が一番早い『添好運』へ。朝10:00から開いていますので、遅めの朝食に使えます。
ご存知の通り、『添好運』は、香港の飲茶の人気店。高級広東料理を代表する3つ星レストランの一つ『龍景軒』の点心師だったMak Kwai Puiさんが独立。
ホテル・クオリティの点心を、ファーストフード並みのカジュアルな価格で提供してきたことで、絶大な人気を誇ります。
台湾への初進出が、2015年にオープンしたのが、この『HOYII北車站店』でした。
美味しい物好きの台北っ子のこと、いつも長蛇の列。1~2時間待ちは当たり前という状況が、昨年くらいまで続いていたのですが、最近は少し落ち着いてきたようです。
『添好運』は、現在では台北市内に全3店舗、台中や高雄など各地にも6店舗を展開するまで至ったので、分散したんでしょうね。
今回のオーダーは、オーソドックスに『添好運』の三種の神器「ベイクド チャーシューバオ」「海老と黄ニラのチョンファン」「大根餅」+烏龍茶。
台湾オリジナルのメニューもありますが、それはまたの機会にでも。
香港の本店で初めて体験したときほど衝撃は受けなかったのですが、じゅうぶん及第点かな?という印象でした。
あくまで香港のものを正解とするなら、シグネチャーにもなっているメロンパンのかたちが微妙に円柱に近かったり、大根餅の外側のパリッ感が控えめだったり、ウーロン茶がポットではなくカップだったり(でも、1回頼めば飲み放題です)と、違いを探せばキリがありませんが、先入観なしに食べれば、じゅうぶん美味しい点心です。
お会計は、サービス料10%が加算され、409台湾ドル(約1,500円)。
1人にしてはちょっと頼み過ぎなので、複数で行く場合は1人2品を基準にシェアしていけば、1人あたりの予算は1,000円くらいからでしょう。
本店の味を100とするなら、80くらいは再現できていると思いますので、行って損はないと思います。
『添好運 HOYII北車站店(ティムホーワン)』店舗情報
平均予算:300~500台湾ドル(約1,000~1,850円)
営業時間:10:00~22:00(L.O. 21:30) 定休日:無休
電話番号:+886 2 2370 7078
住所:台北市中正區忠孝西路一段36號1樓 (HOYII北車站)
②:現在世界で一番安いミシュラン星付き店!シンガポールの『Hawker Chan』
店を出たのは11:00ちょっと過ぎ。まだ何とか、お腹に入りそうだったので、続けざまに開店直後の『Hawker Chan』へ。ビルの反対側にあります。
ここの本店は、シンガポールのホーカー(屋台)『香港油鶏飯麺』。現在のところ、世界でも最も安い1つ星獲得店。
シンガポールでは、代表メニュー「香港チキン・ヌードル」 が2.5シンガポールドル(203円)で食べられます。
その「Soya Sauce Chickin with Lo Mein(香港チキン・ヌードル)」をここでも注文。120台湾ドル(約440円)なので、比べると、ちと高めでしょうか。このあたりは、家賃やフランチャイズ料など大人の事情が入っているのか?とか思いつつ、冷静に考えれば、全然高くはないですね。
麺とご飯、どちらもメニューにあるのですが、個人的な好みは麺。
ここの真骨頂はタレだと思っていて、麺のほうが絡み具合が抜群なのです。ご飯のほうが100台湾ドル(約375円)で若干お値打ち。
さて、肝心の味のほうは? タレは、かなりいい線いっていると思います。肉のほうは、もう少し、ほんとにもう少し香ばしさがあれば大満足だったのにという印象。でも、全体的には、本店を100とすれば85くらいは十分いっています。
ちなみに、この香港油鶏に加えて、叉焼や排骨などのバリエーションもあります。肉だけの盛り合わせもありますので、時間帯によっては、ちょい飲みもいいなと思います。
また、台中の「J-Mall」内にも支店ができたので、台湾南部へ向かう方はそちらでも楽しめます。
『Hawker Chan(ホーカー・チャン)』店舗情報
平均予算:100~300(約375~1,100円)
営業時間:11:00~22:00 定休日:無休
電話番号:+886 2 2311 8078
住所:台北市中正區忠孝西路一段36號1樓 (HOYII北車站)
③:東京・巣鴨の行列ラーメン店『蔦 Tsuta Taiwan』
さすがに、お腹がいっぱいになってきたので、台北駅チカなどでお土産などを物色し、少し落ち着けます。ランチタイムの混雑が引き始めた13:30すぎ、最後の『蔦 Tsuta Taiwan』へ向かいます。
本店はご存知、東京・巣鴨の『Japanese Soba Noodles 蔦』。
最近では整理券が配布され、少しは食べやすくなったようですが、人気店中の人気店なので、ある種の都市伝説のようになっていたラーメン店ですね。
日本のラーメン店では初となる1つ星を2016年版に獲得し、同年、初の海外支店をシンガポールに進出。2017年にオープンしたこの台北店は、海外2店舗目にあたります。
メニューは、もっともベーシックな「醤油拉麺/Syoyu Soba」が295台湾ドル(約1080円)。
デフォルトじゃ、ちょっと寂しいけど、叉焼をつけるほどではないので味玉付き(320台湾ドル/約1,180円)にしました。
店主の研究熱心さは有名で、メニュー味からすれば普通の「醤油拉麺」ですが、最近になって黒トリュフの風味が加わりマイナーチェンジ。
そのあたりは、日本と時差なくメニューが楽しめるようです。
先の2店に比べれば、本店が100だとしたら95くらいは行っているんじゃないでしょうか? それに、東京の店の混雑ぶりとは違い、混雑時をハズせば、すぐに食べられる気軽さはありがたいものです。満足度が高かったのが、日本のラーメンというオチもなんですが、かなりおすすめです。
『蔦 Tsuta Taiwan』店舗情報
平均予算:100~300(約375~1,100円)
営業時間:11:00~22:00 定休日:無休
電話番号:+886 2 2311 8078
住所:台北市中正區忠孝西路一段36號1樓 (HOYII北車站)
+α:台湾料理の人気店『麻膳堂』
今回のテーマとは少し外れるんですが、もう1店「HOYII北車站」に入っているのが、台湾料理の人気店『麻膳堂』。
どちらかと言うと中華の中ではあっさりした台湾料理において、牛肉麺やチャーハンなど辛旨な人気メニューを誇る店です。
あと、餃子も有名ですね。
台北っ子のソウルフードのようなメニューをおしゃれな店内で味わえるので、立地ともあいまって、観光客・旅行者にはありがたいお店。
台湾への入国や出国の中途半端な時間だと、空港でサクッと食べる機会が出てくると思うのですが、台北駅前で過ごすのも良いと思います。
とはいえ、ここだけミシュランとは無縁、あるいは今後関係しているのかも気になります。
まとめ
ディベロッパーとしては、自社が手がける施設に良いテナントを持ちたいのは当然。
それにしても、ミシュラン格安店として話題になった店に集中させる、このわかりやすいセレクトは、突き抜けていますね。
もちろん嫌いではないので、まんまと術中にハマって網羅してしまう私がいるのです。
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