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各地域のテーマごとに鉄板3店と新鋭や穴場などを紹介する、[my best+αシリーズ]。
台湾ではこの10年ほど、旧日本統治下に建てられた日本家屋のリフォームが進んでいます。
その多くはレストランやカフェとして再利用。親日家の多い台湾とはいえ、歴史的に見れば賛否両論あるでしょう。
でも、古いものを大切にし、オシャレものとして生き返らせるセンスは、喜ぶべきこととして捉えたいと思います。
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良店が揃う、台北の古民家レストラン
台北で日本統治時代の古民家をリフォームした飲食店が、ちょっとしたブームになっている感があります。
なぜなら面白いのは、このあたりのセンスが反映されるのか、料理においてもかなりこだわった優良店が揃っているからです。
調理技法を駆使し、台湾食材の良質さを現代的に見つめた『楽埔(ラプティン)』、台湾のフレンチシーンを支えてきた名うてのシェフが手がける『Toh-A’桌蔵』、北投温泉で食の健康を見つめ直す『少帥禪園(シャン・ガーデン)』と、良質な台湾茶を提供する『八拾捌茶輪番所(りんばんしょ)』と、台北グルメの最先端を辿るのにも使えるラインナップです。
おすすめ店①:『楽埔/Leputing(ラプティン)』
まずオススメしたいのが、中正紀念堂の近く『楽埔(ラプティン)』。
最も良い状態の日本建築を使っているだけでなく、台湾、日本、フランス料理のテクニックを使いながらも、食材の良さと活かすセンスに、注目が集まっています。
メニューブックにも家屋の復元の過程が、ていねいに紹介されています。
それを見ると、まったく無残な状態で放置されていた家屋だったようですが、よくぞここまで復元したものだと感心してしまいます。
建物の話が先になってしまいましたが、料理も秀逸。
自然の恵みである食材に寄り添い、それらを今現在もっとも活かす料理を考えたら、こんなかたちになったというようなケレン味のなさが特徴です。
自然派志向、健康志向が台北でも高まっていることを、象徴するような新鋭の一つでしょう。
▽店舗レポートはこちら▽
店舗情報
平均予算:ランチ 1,200~1,500TWD(4,400~5,500円)、ディナー 2,500~3,000TWD(9,200~11,000円)
営業時間:11:30–14:30、18:00-22:00
定休日:無休
電話番号:+886 2 2395 1689
住所:台北市大安區杭州南路二段67號
オフィシャルwebページ(中国語)はこちら
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おすすめ店②:『Toh-A’桌蔵』
仏教建築に顕著な円形の門をモダンに解釈したエントランスを抜けると、パッサージュには瓦を印象的に使ったデザイン。そして、店名にあるように蔵を改装したレストランが見えてきます。
築80年の日本建築を改装した店内で、台湾屈指のクリエイターたちが集結したインテリアのテーマは「禅」。
シックなトーンの快適空間の中で、要所要所に使われた東洋的なモチーフが目を見張ります。
この『Toh-A’桌蔵』をオープンさせたのは、マカオで生まれ、香港で育った布秋榮(William Bu)シェフ。
長年、台北のモダンフレンチを牽引してきたシェフの1人と言えるでしょう。
名うてのシェフが繰り出す料理は、フランス料理をベースに、食材や技法など随所に台湾の良さを織り交ぜたフュージョン料理。
繊細かつ大胆な、ベテランならではの醍醐味が詰まった名実備わった良店です。
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店舗情報
平均予算:ランチ 2,000~2,500TWD(7,300~9,200円)、ディナー 3,500~4,500TWD(12,800~16,500円)
営業時間:12:00–15:00、18:00-22:30
定休日:無休
電話番号:+886 2 2377 0952
住所:台北市大安區和平東路76巷23弄9號
オフィシャルwebページ(中国語)はこちら
店の地図
おすすめ店③:『少帥禪園/Marshal Zen Garden(シャン・ガーデン)』
台北の中心部から約30分、日帰り旅行の行き先として人気の北投温泉(ベイトウ ウェンチュエン)。
日本統治時代の19世紀末に発見され、開発が始まった温泉地ですので、日本の名残を残す建築がいくつかありますが、レストランとしてはこの『少帥禪園(シャン・ガーデン)』がオススメです。
建物自体は、1920年代に竣工した2棟の日本家屋を中心。もともとは「新高旅社」と呼ばれ、当時の紳士たちが宴や温泉に利用していました。
台湾の歴史のなかでは、少師=張学良が幽閉された場所として知られています。
その後、商業施設として使われていましたが、2011年に新オーナーによりリニューアルし、魅力的な温泉ホテル&レストランに生まれ変わっています。
ここで提供される料理は、張氏が好んだとされるメニューを中心に構成されたコースメニュー。
山菜、野菜、海鮮と素材の良さをシンプルに引き出した料理が並ぶので、中華料理に疲れた胃には、ホッとする味わいです。
厳密に健康にいいかどうは別として、100歳という長寿をまっとうした張氏に畏敬の念を込め、長寿に縁起のいい食事として親しまれています。
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店舗情報
平均予算:2,000~3,000TWD(約7,400~11,000円)
営業時間:12:00–14:00、18:00-21:00
定休日:無休
電話番号:+886 2 2896 5700
住所:台北市北投區幽雅路34號
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・+α ティーハウス:『八拾捌茶輪番所/Eightyeightea Rinbansyo(りんばんしょ)』
カジュアルな人気ショップが並び、台北の原宿的な雰囲気の「西門」を少し南に下ると、打って変わって閑静な雰囲気。そこに、通称・西本願寺があります。
正式には、「本願寺台湾別院」と言い、日本の本願寺の台湾支部です。1896年(明治29年)に布教を目的として作られ、戦後は跡地になっていたのですが、ここ数年の台北市文化局のプロジェクトにより、本堂基壇部分、御廟所の台座部分、輪番所、樹心会館、鐘楼などが復元されています。
その輪番所、つまり住職の住居が復興され、お茶屋として営業しています。
運営しているのは、台湾の茶葉メーカーの『八拾捌茶/Eightyeightea』。ていねいな素材選びと、焙煎で知られる通好みの良質なメーカーです。
「文山包種茶」「凍頂茶」「高山」「東方美人」「鉄観音」など、緑茶や烏龍茶、紅茶までが揃ったラインナップをテーブル席、座敷、縁側で楽しめます。
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店舗情報
平均予算:260~1,000TWD(約900~3,800円)
営業時間:11:30–21:00
定休日:無休
電話番号:+886 2312 0845
住所:台北市中華路一段174号
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予約に関して
どこも人気店ですので、ティーハウスである『八拾捌茶輪番所(りんばんしょ)』以外、予約を取っておいたほうがいいでしょう。
リンクを貼ったオフィシャルweb/facebookページから予約可です(英語、中国語)。もちろん電話でもOKです。
日本語での予約したい方は、予約代行サービスなどが便利です▽