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バリのグルメシーンもここまで来たかと驚いてしまったイノベーティブの新鋭。
『El Bulli』『Arzak』などスペインの名店で腕を磨いたカナダ人シェフが、その技を惜しみなくバリ仕様にシフト。
緑に包まれた環境の中、アイデアの利いた逸品の数々を、肩の力を抜いて楽しめます。
平均予算:ランチ 5,000~7,000円、ディナー 7,000~10,000円
『エルブジ』などで研鑽を積んだカナダ人シェフによる、イノベーティブの新鋭
バリ島にもこんなレストランがあったんだ?!と、驚いた一軒。
カナダ出身のオーナーシェフは、あの『エル・ブジ』などで研鑽を積んだ方。そんな先端的なテクニックを駆使した料理が、どうしてバリ島で、そして、バリのなかでも知名度が高いわけではないエリアのジンバランで、どうして出会えるのか?
ねえ、どうして、先生?と思ったのですが、google先生に聞いても、その答えはわからなかったので、自分で確かめに行ってみることにします。
ただし、気にいるかどうかの確証はなかったので、夕方の便に乗る帰国日のランチに、スケジュールを無理くり入れ込みました。
・高級リゾート「カユマニス・ジンバラン」に隣接し、環境抜群
知名度が低いと書いてしまいましたが、空港の南、10kmほどのところにあるジンバランは穴場。
心地よいホテルを選び、大人がゆっくりと過ごすには、非常に良いエリアだと思います。
インターコンネンタルやフォーシーズンズを筆頭にメリディアンなど高級リゾートがランドマークとなるエリアで、この『クカ・レストラン』はプライベート感が魅力の高級リゾート「カユマニス・ジンバラン」に隣接しています。
玄関を入ると、メインダイニングが。テーブルとテーブルの間に、かなりスペースが取られたゆったりとした空間。東京の人間からすると、なんて贅沢な!と貧乏性がバレてしまいそうです。
・メニューは、タパスを中心にコースまで
タパス・レストランと名乗っているように、小皿料理をア・ラ・カルトで頼むのが基本ですが、ランチでもコースで楽しめます(税別、550,000ルピア≒4,500円)。
正式名は「シェフズ・テイスティング・ミールズ」なので、厳密に言えばコースとして考案されたメニューではなく、ア・ラ・カルトの料理をコース風に並べたセットメニューということでしょうか。
でも、一品一品サーブしてくれるので、普通にコースです、と書いていてどっちでもよくなってきました。
いずれにせよ、予約時にそれを指定しておいたので、カウンター席に通されます。
相当なシェフズテーブル感。手元を含め、厨房がすべて見えます。
・「シェフズ・テイスティング・ミールズ」を一気に紹介
アミューズの「Cotton Bututu」。口の中でシュワッと消えていくやつ。味というより食感勝負の小品。
ドリンクは、お昼なので、軽めにアルコール入りの「ジンジャートニック」で。それなりにワインも揃っているようなので、ディナーには、そちらの方がいいでしょう。
ここから、コースで言えば前菜。ア・ラ・カルトでも頼める料理ですので、英文表記を付けておきます。
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北京で出会ったバオ(包)にインスパイアされたというように、少し中華的なテイストですが、パンケーキと肉というのがさり気なく斬新。「
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デザートの「
料理はこれで終了。
▽外国語での予約が面倒な方は、代行サービスが便利▽
日本語可!『クカ』をグルヤクで予約する
・バリの林で夢想する、今のレストランに必要なもの
ゆっくりしてってくださいということでしたので、ガーデンに移動。
消化にいいと言う、パイナップルと酢がミックスされたドリンクが食後に付いていました。
ソファーでくつろぎ、庭の緑を眺めながら、心地よさに、ぼーっとしてしまったのですが。
そう言えば。『エル・ブジ』で働いた経験のある『セララバアド』の橋本シェフと『チッタアルタ』の茂呂シェフに、こんな話を聞いたことがあります。
「『エル・ブジ』というと分子ガストロノミーのことが強調されますが、働いている側としては、自然や食材に対する理解のほうが重要でした。スタッフを連れ立って、食材を探しにキノコ狩りに行ったりしてましたしね」
個人的な解釈ですが、そもそも、科学ではなく、化学ですので、何もないところから食品を生み出すのではなく、そもそも良いものを化学反応させることで、その良さをさらに凝集するためにやっていたと捉えています。
ただ、お二人が言っていたことは、その後のグルメシーンの流れを見ると、かなり的を得たことかもしれません。
『エル・ブジ』の次の世代を担ったのは、デンマークの『ノーマ(noma)』ですが、シェフのレネ氏は『エル・ブジ』出身。
化学より自然を追求するようなレネ氏のクリエーションに、そこがちょっと意外だったのですが、『エル・ブジ』に「自然や食材に対する理解」というテーマが内包されていたとすれば、この2つの店が1つの流れのなかから生まれたことが非常に腑に落ちます。
話を戻して、この『クカ』。私自身はエル・ブジ出身ということしか聞いていなかったので、つい分子方面にぶっ飛んだお店かもしれないと思っていたのですが、非常にバランスが取れ、ところどころに利いた小技にセンスを感じさせる料理でした。
それも、先程の『エル・ブジ』→『ノーマ』の流れを考えると、こうも考えられます。どんなにテクニックを使おうと、基本的に必要なのは、質の高い食材、そしてそれを育む自然なのでしょう。そんな環境が、ここにはあったんだろうな、と。
さらに、よくよく調べてみると、このシェフは、サンセバスチャンの3つ星『Arzak Restaurant』、マドリッドの3つ星『La Broche』とかなりの名店で研鑽を積んだ方だと知りました。
さて、そろそろ帰国便のチェックインの時間が近づいてきたので重い腰を上げ、レセプションにタクシーを呼んでもらいます。
バリのタクシーは、値段交渉などが面倒なことが多いのですが、迎えに来たのは、唯一の明瞭会計で知られるブルーバード・タクシーでした。そういったサービスもツボを得ています。
『Cuca Flavor Restaurant』のインスタ最新投稿をチェックする
『Cuca Flavor Restaurant(クカ・フレイバー・レストラン)』店舗情報
平均予算:500,000~1,000,00ルピア(約4,000~8,000円)
営業時間:12:00〜0:00 定休日:無休
電話番号:+62 361 708 066
住所:Jalan Yoga Perkanthi, Jimbaran, Kuta Selatan, Jimbaran, Kuta Sel., Kabupaten Badung, Bali
オフィシャルHP(英文)はこちら
予約の仕方
電話、オフィシャルweb(英語、インドネシア語)などで。
日本語での予約は、代行サービスなどが便利です。
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店の地図
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