香港『嘉麟樓/Spring Moon(スプリングムーン)』中国料理 ☆

・まとめてみると

食べ終わった直後は、広東料理を食べたぁ!という気分に浸っていたのですが、冷静にディテールを振り返ってみると、結構、技が利いています。

シンプルに勝負するところもあれば、イノベーティブなレストランで出てきてもおかしくないオシャレな盛り付け、プレゼンテーションも盛り込まれています。

味のほうで印象的だったのは、點心やスープ、「鳳凰三疊」など、食材の組み合わせの巧みさ。

いろいろ織り交ぜながらも、決して雑多にならず、全体の味のトーンとしては高級広東料理らしい透明感を醸しています。そういったバランスの取り方が上手いシェフだなぁと感心しました。

まあ、「飛ぶものは飛行機以外、四つ足は机と椅子以外は何でも食べる」という広東のことですから、香港のシェフにとって、これくらいの食材の扱いはお手の物だと言ってしまえば、身も蓋もないでしょうか。

名店『福臨門』出身のシェフということですが、その芯の凛とした部分は保ちつつ、引き出しは多い方なのでしょう。

Hongkong-Spring-Moon

個人的には、現在の高級広東料理のど真ん中が、この『スプリングムーン』くらいかな?と捉えています。

香港では何しろ良い店がたくさんあるので、どこで広東料理を食べるかはいつも迷うのですが、ここが一つの基準になるような気がしています。

もちろん、もっと高級な値段をとる店も、逆にB級な店もあります。もっと現代的に尖った料理を出す店も、逆に伝統に寄り添った店もあります。

その選択肢の多さに、どこを選ぶか迷宮に入り込んでしまいがちなのですが、迷ったらいったんここに戻ってみる――そんなメルクマークとしては最適なレストランに思えました。

ここに注目①:秀逸なティーペアリング

料理の味もさることながら、感銘を受けたのは、お茶。セットになったコースだったのですが、2名いるティーマスターに任せっきり。

でも、それが正解だと思います。

Hongkong-Spring-Moon
お茶は慣れていないと、なかなか飲みどころを捉えるのが難しいもの。どうしても美味しい瞬間を逃してしまいます。

急須が良いのか、蓋椀がいいのか。抽出に適した温度は? 飲むのに美味しい温度は? それを把握している方は、相当な通でしょう。

例えばワインだったらソムリエに任せてしまった方が美味しく飲めることが多いのですが、お茶もプロにお任せしてしてしまう安心感を堪能できました。

Hongkong-Spring-Moon
店の奥にあるティーカウンター。お茶好きにとっては、ギャラリーのような楽しさも感じます。

Hongkong-Spring-Moon
一部、カウンターや棚に並べられていますが、200以上もの茶器コレクションを誇るとか。

中国の伝説や自然に着想を得たデザインのものなど、センスの良い茶器が揃います。

Hongkong-Spring-Moon
このティーカウンターでは、25種類以上の厳選した中国茶を提供。

ここに注目②:隠れた20世紀のデザイン遺産?

もう一つ付け加えておきたいのが、内装。この『スプリングムーン』のデザインは、そもそも近代建築の父の一人、フランク・ロイド・ライトが手がけていました。

いかに心地よい空間をつくるかという知恵とアイデアに関しては、フィンランドのアルヴァ・アアルトと並ぶ建築界のレジェンドの一人。「グッゲンハイム美術館」などが代表作です。

ここ『スプリングムーン』の内装は、ホテル開業70周年となる1998年にオープンした1928年当時の形に生まれ変わっています。

実際に手がけたのは、地元のデザイナーだと言うことですが、ダークオレンジとイエローの色調、アンティークスタイルのチーク材の床、ステンドグラスなど、かなりフランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd-Wright)へのリスペクトがうかがえます。

Hongkong-Spring-Moon

例えば、天井がそれほど高くなくても圧迫感はなく、カラーリングや視線の持っていく方によって広がりを出す絶妙な空間づくりなどには、巨匠ライトの姿が垣間見えます。

日本では旧「帝国ホテル」がF・L・ライトの設計でしたが、現在は愛知県の明治村に移築されています。

現在でも使われているライト・デザインの“活きた場”が減ってきているので、建築好きの方は。それを体験するだけのためでも香港に赴き、『スプリングムーン』で食事をする価値があると思います。

 

 

『嘉麟樓/Spring Moon』店舗情報

平均予算:ランチ 300 – 500香港ドル、ディナー500 – 1500香港ドル
営業時間:ランチ <月-土>11:30-14:30 <日・祝>11:00-14:30、ディナー 18:00-22:00 定休日:無休
電話番号:+852 2696 6760
住所:1F, The Peninsula Hotel, Salisbury Road, Tsim Sha Tsui
オフィシャルHPはこちら

Hongkong-Spring-Moon

予約に関して

オフィシャルwebでは日本語で予約可能。
また、日本語で予約できる代行サービスなども便利です。
日本語可!『嘉麟樓/Spring Moon』をグルヤクで予約する

店の地図

 

香港の「ミシュラン」1つ星獲得店を探すなら、こちらの記事がおすすめ▽

 

 

1 2

3

関連記事

  1. Bangkok-Bunker

    タイ・バンコク『Bunker(ブンカー)』ニューアメリカ料理 ☆

  2. Taipei-Beitou-Marshal Zen Garden

    台湾・台北『少帥禪園/Marshal Zen Garden(シャン・ガーデン)』台湾料理 ☆

  3. ミシュラン岐阜・中華

    【ミシュラン岐阜 2019】中国料理で星獲得&ビブグルマン掲載のレストラン全店一覧

  4. Singapore-BENI

    シンガポール『Beni(ベニ)』コンテンポラリーフレンチ

  5. Seoul_Restaurant-Soigne

    韓国・ソウル『SOIGNE(ソワーニュ)』イノベーティブ ☆

  6. Hongkong-Kam"s

    【ミシュラン大阪 2020】中国料理で星を獲得したレストラン全店一覧



▽日本国内のレストランのweb予約は、こちらで!▽

海外レストランを日本語で予約したい方におすすめ!

①:グルヤク

 

予約手数料=1人350円~(税抜)
サイトに未掲載のお店もリクエスト可能

②:たびらく

 

予約手数料=1組500円(税抜)
 

空港ラウンジが使えるプライオリティパス付!

 

 

エリアからお店を探す