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地元の食材を駆使したやさしい味の料理でありながら、存在としては尖っている。
そんなローカルガストロノミー最注目のイタリアンを求めて、中能登に。
平均予算:ランチ/ディナー 15,000~20,000円/「ミシュラン石川 2021」1つ星、グリーンスター認証
ヒトサラで予約する
※リンク先から「ヴィラデラパーチェ」で検索してください
店の特徴
都内のイタリア料理店で約8年研鑽を積んでいたシェフが、全国各地の生産者と繋がりを持つ中で肉や魚、野菜すべてが揃うのが能登だと感じていたと言います。
その思いを実現し、2016年9月にオープン。
さらに2020年に場所を移し、「能登を存分に感じてもらうために」とオーベルジュとしてリニューアルされています。
個人的には、2021年前半では最大のヒットの一つ。
日本に限らず、中国・蘇州やタイ・チェンライの郊外からインドネシア・バリ島、ベトナム北部、フィリピン・マニラまで、現地の伝統の食文化や食材を、コンテンポラリーなセンスで仕上げる料理を、最大の好物としているわけですが、その中に並んでも遜色ないレストランです。
(2021年5月20日追記)
などと、発見した気分になっていたら、5月19日に発表された「ミシュランガイド 北陸 2021」では1つ星&グリーンスター獲得。
既に実力店の仲間入りしていましたね。
・海辺の一軒家レストラン
正直アクセスは良くないです。
のと鉄道「笠師保駅」から徒歩17分なので、公共交通機関で行けないわけではないですが、やはり車があった方が便利です。
ゲストハウス棟を抜け、海辺に面したレストランへ。
窓辺から見える七尾湾は、ほとんどの日は凪の状態で、晴れれば、湾の向こうの山並みが鏡のように映ることもあるそうですが、この日は曇りで、さざ波が立っていました。
テーブルの上に集中することにします。
テーブルに置かれた、手すきの和紙のメニューから、情感をそそられます。
輪島の入り口の集落で作られる伝統の紙漉きだそう。
蕎麦がき
最初から意表を突かれたかたちになりましたが、アミューズ前の一品は蕎麦がき。
最初に温かいもので胃を温めるという、北陸ならではの発想かもしれません。
地元の原木しいたけである「能登115」のスープに入れ、はっさくなど柑橘のオイルで仕上げています。
車の運転があったので、ドリンクはノンアルコールでお茶を中心に。
まずは、ビオディナミ農法で栽培された東方美人を使った「クイーンオブブルー」。
アミューズ
アンチョビ
サヨリ 行者にんにくの酢のもの
イワシ
ミル貝
クジラのペースト
赤烏賊 ノビル
赤いかを根セロリで巻いたものに、イカスミのポテトサラダ、自生する大根の花を添えて。
通年出しているメニューとのこと。
牡蠣 山菜
伏流水もない、きれいな水場で育ったという真牡蠣。
牡蠣は伏流水の栄養価で味が決まるという印象があったのですが、それに頼らずゆっくりゆっくり栄養価が溜まっていく深い味わいが印象的でした。
能登産の七面鳥から取ったスープで。
2杯目のお茶は、最近生産量で静岡を抜いたという鹿児島産。
バリエーションも増えているようです。
スパゲッティ 蕨
スタッフ総出で裏山で採取した蕨を使ったスパゲッティ。
イシリやアサツキを加え、バランスを取っていますが、野趣たっぷり。
能登の人気店『月とピエロ』のパン。
手前はスペルト小麦から焼いたパンだそうで、「へえ」と思っていたら、次の料理のプレゼンテーションが始まります。
おお、やはりオーブン料理は、取り出した後の姿を見ると、食欲がそそられます。
ラザーニャ 七面鳥
牡蠣のスープに使われた能登産の七面鳥を使ったラザニヤ。
ハツやレバーなどもペーストにして、ほぼすべての部位を使っているそうで、こういった環境でレストランをやっていると自ずと、ノーズ・トゥ・テールなスタイルになっていくのでしょう。
畑
タイトルが象徴しているように、地元の中本農園や高農園などで採れた40種の野菜を調理法を変えたサラダ仕立て。
ゆず味噌や落花生クルミ、自家製の柿酢をドレッシングに、ココアや赤ワイン、ジャガイモのパウダーをスパイス代わりに。
ズッパディペッシュ
トスカーナの港町リボルノあたりの郷土料理を参考にした魚のスープ。
クロソイや鮑を具に、スープは様々な魚から。
鯨
メインの肉料理も意表を突かれたかたちで、なんと鯨。
能登の漁港にいる活け締めの名人がいるそうで、ときおり鯨がかかることもあるそう。
旬のアスパラや、葉山葵のタップナードを添えて。
和製ハーブティーとして注目を浴び始めているクロモジのお茶を口直し的に。
近所で摘めるそう。
フロマージュブラン
ドルチェの1皿目は、フロマージュブラン。
モダンで都会的なスタイルのように見えて、現地の牛乳などを使っているので、作り手次第でどうにでもなるということですね。
ボネ 苺
ドルチェ2皿目は、イタリア北部ピエモンテのチョコレート風味のプリンというかチョコレートケーキ「ボネ」。
苺と、近隣で採れるハーブで。
小菓子
食後のドリンク
コーヒーも美味しかったのですが、器も好み。
カトラリーなどを含め、地元の作家の方のものでほぼすべてをまかなっているそうですが、水のグラスだけ特別なものに感じられるような温かみのあるレストランでした。
メニュー
【ディナー/ランチ】
「Stagione」14,520 円
おまかせコース
*メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください。
予約方法
電話かwebから。 web即時予約は、ヒトサラ、ポケットコンシェルジュで受け付けています。
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※リンク先から「ヴィラデラパーチェ」で検索してください
店の地図・アクセス
のと鉄道「笠師保駅」から徒歩17分。
七尾市の市街地から車で約20分。
『ヴィラ・デラ・パーチェ』店舗情報
平均予算:ランチ 15,000-20,000円、ディナー 15,000-20,000円、宿泊 -円
営業時間:ランチ <土日>12:00~13:00(L.O)、ディナー 18:00~20:00(L.O)
定休日:不定休
電話番号:00767-88-9017
住所:〒929-2234 石川県七尾市中島町塩津 乙は部26-1
オフィシャルHPはこちら 食べログの情報を見る
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