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【食レポ】ディナー(2016年11月)
2016年3月に発表された「アジアのベストレストラン50 2016」では初登場でno.15にランクイン!
11月にリリースされたミシュランガイド初のソウル版でも順当に1つ星を獲得。
ソウルのコンテンポラリーなレストランのなかでは、抜きん出た評価を誇る、この『Mingles(ミングルス)』・
いったいどんな店なの? モダンコリアンとはどんな料理なの?
ということで現地に赴き、確認してきました。
・メニューはプリフィクスの1種のみ
メニューは基本的にプリフィクスのコースのみ。2016年11月現在、ディナーは、110,000韓国ウォン(約10,000円)。
ランチは、半額の55,000韓国ウォンで、若干省略されたコースが出されているようです。
・洗練されたプレゼンテーションから始まるコース
まずアミューズに三品。スパークリングワインを合わせます。
最初は「鰻のフリット」。
続いて、玉子型の器に入っているのは、「カリフラワーのムース」、山椒がスパイスになっています。
最後の敷き詰められた黒豆に載せられたフルーツ。
プレゼンテーションが、結構オシャレ。こういったインターナショナルな感覚は、ソウルでも、ようやく根付き始めたのでしょうか。
続いて、「秋のサラダ」。
山芋をメインに、ホタテと海老が脇に控えています。酸味の利いたドレッシングをまとっていて、どことなく和食の酢の物の感触も。
そして、「フォアグラのリゾット」。
東アジアなので米料理は必須ですね。
韓国料理のコースとしては、やはり米料理は必須でビビンバ的な役割を担っているのでしょうが、出てくる順番が独特です。
和食と同じく、最後の〆的にごはんものが出されるケースが多いと思うのですが、結構早い段階で出てきます。
ビビンバ的と書きましたが、むしろイタリア料理のプリモの影響を受けているのかもしれません。
別皿に添えられた、ワカメ風味のクリスピーライスも、リゾットのとろみと対照的で面白く頂けました。
・魚も肉も柔らかな火入れ。食材そのものの旨みをじっくりと
次はメインの魚料理の順番でしたが、大喰らいに見えたのか小品をサービスしてくれました。
「日本人の方とのことなのでお口に合うかと思いまして」とサービススタッフ。その「魚の天ぷら」で口休め。
そして、「スズキのグリル」。柔らかい火入れで、丁寧につくられたことがわかる優しい味です。良い食材を選んでいることがわかります。
口直しに酢の物を挟み、メインの肉料理は「鴨のグリル」。
塩も控えめで、素材そのものの旨みをじっくりと楽しませる方向性です。
この鴨にしても、国内産の食材にこだわり続けていることも、『ミングルス』の特徴なのでしょう。
フランス、イタリア、サードワールドのものなど、ワインのセレクトも的確。
デザートのシグネチャー「Jang Trio」。
クリームブリュレとペカンナッツ、ライスパフ(ポン菓子)の“Jang”トリオ。
そこにバニラアイスクリームとウィスキーフォームが加わります。
そして、季節の韓国食材などを使った小菓子で〆ます。
・まとめ
以上、ソウルの『ミングルス』2019年5月のディナーレポートでした。
ご覧のように、世界の最先端のトレンドも取り入れた非常に洗練された料理が印象的です。
とはいえ、『チョンシク』のイム・ジョンシク氏にしろ、この『ミングルス』のミングー・カン氏にしろ、あくまで韓国料理であることにアイデンティティを置いていることに興味を覚えました。
日本のイノベーティブ・シーンがどう自らを位置づけるかを決心できないのと対照的に感じてしまいます(その曖昧さの良さ、メリットもあるのでしょうが)。
その違いが、どんな文化的背景からくるのか、もう少しアジアの全体のことを理解したら、本人たちに聞いてみたいものです。
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