バリ島ウブド『Nusantara By Locavore(ヌサンタラ・バイ・ロカヴォール)』インドネシア伝統料理 ☆☆

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ウブドの名店『ロカヴォール(Locavore)』の新店は、インドネシア伝統料理。バリ島だけではなく、国内各地のメニューから集められた料理が味わえます。伝統料理とはいえ、相当なインドネシア・マニアでなければ、むしろ斬新に思える郷土料理がずらり。懐いとは、なんて新しいことなんでしょう!
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『ロカヴォール』が手がける、インドネシア伝統料理店

2017年夏にオープンした『ロカヴォール(Locavore)』の最新店。4つ目のお店ということになります。

2店目はデリ&カフェの『To Go』、3店目がカクテルバーの『Night Rooster(ナイト・ルースター)』ときて、次は何かと思っていたら、伝統的なインドネシア料理! ここまで直球勝負できたら、こりゃ、行かない手はないです。

https://foodies-asia.com/bali_locavore-to-go/”]

 

カジュアルだけれども、気が利いているオシャレなインテリア

場所は、他の店舗と同じく、デウィシタ通り沿い。4店舗のなかでは一番西側になります。

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外観も内観も、なかなかオシャレ。この『ロカヴォール』系列、どの店もデザイン性が高いことに感心します。バリ島、それもウブド自体、どの店に入ってもデザイン的な平均値は高いので、インテリアでも激しい競争があって、切磋琢磨している結果かもしれません。

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他の店舗は、グリーン系の色使いですが、この『ヌサンタラ』はオレンジの暖色系。エントランス入って右側に、セミオープンのキッチンがあります。2階が個室で、1階がメインダイニング、カウンター席などはありませんが、やはり厨房が見えるのは、安心感があります。

インドネシア各地の伝統料理がずらり

席に通されると、スタッフが簡単に店の説明をしてくれます。インドネシアの方の英語はかなり早口なので、ついていくのがやっと。でもまあ、要するに、バリ島だけでなく、インドネシア各地の伝統料理が味わえるとのこと。そして、ちょっと辛めなので、必要ならば少しマイルドにしますよとのこと。

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とりあえずジンジャーのカクテルを頼み、メニューとにらめっこを始めます。

が、インドネシアの伝統料理に詳しいわけではない私には、これが難しい。素材はもちろんわかるのですが、どういう調理法なのか、どんな味なのかの想像が付きません。古文書でも読む感覚です。

スタッフの方が見かねたのか、「少しずつ食べられるセットメニューがありますよ」と教えてくれました。そんなんがあるなら、メニューにドーンと載せておいてよという気持ち半分、いや、裏メニュー感が嬉しい気持ち半分です。

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1クール目。真ん中は、インドネシア風のライスペーパー。生姜の酢漬けなど漬物系の小皿が奥に、左下はライスペーパーに付けるソースが並びます。ピーナツの甘辛ソースが特に好みでした。奥にあるブラウンの根菜は、半熟味噌のような発酵系の小品。クセになりそうな渋い味。

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葉っぱにくるまれているのは、海老のソーセージ。これは『ロカヴォール』のコースでも出ていましたし、『トゥーゴー』でもサンドイッチの具になっていたので、ある種のシグネチャーでしょう。美味しいです。

曼荼羅的なプレゼンテーションの意味を夢想

少し話はそれますが、この曼荼羅的な配膳は、アジアの文化を考える上で興味深いものがあります。私が体験したもう一つのレストランは、韓国の『山村(サンチョン)』という精進料理のお店でした。

 

例えば、インドネシアに順々に料理が配膳されるコース料理の文化が伝わったのは、17世紀以降宗主国だったオランダからだと言われています。

それ以前だったり、一般家庭では、いわゆる定食的に一気におかずが出されるのが普通。そして皿数が多くなると、丸く並べたほうが合理的なのかな、そして料理の数が多いということ自体、祝祭的な意味合いもあったのではないかな?と思います。

さらに言うと、キリスト教の文化が直線的に進んでいく世界観であるのに比べ、アジアで始まった仏教やヒンドゥー教は輪廻に代表されるように円形の世界観を持っているのではないか、とか。

だとすれば、アジアであるというアイデンティティを表現するなら、こういったプレゼンテーションのほうが正統なのじゃないか、とか。でも、日本は円ではなくて、膳という四角が基本となっているのはなんでだろう?とか。

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神々の島バリなので、食べながら、そんなことを考えてしまいました。はい、輪廻しています。それほど深い意味があったのかはわかりません。それに、中華料理の円卓も同じようなものだと考えると、クルックル回してみたくものなったりもします。

スパイス炸裂なメインのおかず

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2つめは、スチームライスが中心。残念ながら(?)半円です。ちなみに、この米は、世界遺産にもなっているウブド近郊のテガラランの棚田で採られたものだそう。

最初に言われた通り、かなり唐辛子を多用した味付け。左下の野菜の2皿はとくに辛いです。

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インドネシア風のカレー。スープカレーに近い感じです。

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魚介のサテ(串焼き)はバリ風。そう言えば、肉がほとんど入っていませんでしたが、単品メニューにはありました。

古典を突き詰めることで生まれる斬新さ

さて、またまた話はそれますが、このサイトをやるにあたって、いつもどこかの店を紹介するときには、読んでくれる方に「新しい何か」を紹介したいと思って書いています。

ただ、この「新しい」というのが少々やっかい。トレンドは、すぐに陳腐化しますので。今新しいものは、来年には、いや明日には古くなってしまう可能性だってあります。

なので、正確に言えば、「新しい」ではなく、「驚き」だったり「刺激的な」だったりという言葉に置き換えて店や料理を捉えるように心がけているのですが、そうすると、意外や古いと思っていたもののなかに発見が眠っていることがよくあります。

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インドネシア料理に関して詳しくないので、こういう流れが一般的なのかは確信がないのですが、タイ料理だと、バンコクの『ナーム』や『ボラン』が参考になるでしょう。

彼らは、自らの料理を「オーセンティック(本物の)」だったり「クラシック(古典)」と称していますが、古典と言っても、ときに受け継がれてきた紋切り型の伝統ではなく、人びとが忘れ去ってしまった古代~近代のレシピを蘇らたりもします。

もはや考古学にも近いスタンスとでも言えばいいでしょうか。

そうやってできたものが古臭いかと言うと、狙って新しくしたものより、かえって斬新だったりもします。

じゃなければ、新しいトレンドを評価する傾向がある「アジアのベストレストラン50」の常連に、この2店がなることはないでしょう。

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この『ヌサンタラ』の伝統をとことん追求する料理は、だからこそ新しい存在となりうるような真剣さがプンプン香っていました。人気店の新店というだけじゃ、食べるところなんていくらでもあるウブドで、客席を埋めることはできないのですから。

いや、こんなマニアックな料理を多くの人が楽しんでいること自体、痛快な話です。

 

 

『Nusantara By Locavore(ヌサンタラ・バイ・ロカヴォール)』店舗情報

平均予算:300,000~500,000ルピア(約2,500~4,000円)
営業時間:ランチ 12:00~14:30、ディナー 18:00~21:30 定休日:月曜のランチ
電話番号:+62 361 972 973
住所:Tengah, Jl. Dewisita No.09C, Ubud, Kabupaten Gianyar, Bali
オフィシャルHP(英文)はこちら

予約の仕方

オフィシャルwebか電話で(英語、インドネシア語)。日本語での予約は、代行サービスなどが便利です。

 

 

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