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インド料理をベースとしたイノベーティブな料理で、注目が集まっているバンコクの『Haoma(ハオマ)』。
「Farm to Table」をコンセプトに自家菜園で採れた野菜や魚を多用。
オーガニック食材を使った、新しいタイプの自然派&未来派インディアン・レストランに要注目です!
平均予算:ランチ 3,000~5,000円、ディナー 15,000~20,000円
オーガニック食材を使ったインド料理の最新スタイル
思っていた店とまったく違っていたのに、結果、素晴らしくクリエイティブな店だったという嬉しい誤算。
正直に告白しますと、そんな経験をしたのが、この『HAOMA(ハオマ)』でした。
日本語のブログで、この店を紹介している記事をいくつか読んだら、自家菜園で育てられるオーガニックな食事が特徴というようなことが書かれていまして。
自然食レストランという言葉も使われていたので、それだけを鵜呑みにして、オーガニックカフェのような料理をイメージし、たまには有機野菜でも食べまくるかと伺ったのです。
実際、店の外に自家菜園はありました。
ところが!
出される料理は、イノベーティブなインド料理。
あらま?!と思いつつも、次々と繰り広げられる皿を、ニコニコしながら食べ進めるという、ことの成り行きです。
店内の装飾にも、緑が溢れています。
さて、勘違いの原因ですが、ちゃんと英語のメディアの記事などでも調べろよ!と自分自身にツッコミを入れるべきでもあるのですが、そもそもランチとディナーは、かなりテイストが違うようです。
土日にやっているランチはオーガニック・カフェ・テイスト。で、ディナーは、作り込んだデギュスタシオン・コースという展開。
いずれにせよ、下調べは重要ですね……。
・3種のコースのディナーメニュー。ランチはセットメニューかアラカルトで
さて、件のそのメニューです。
ディナーは、3種。「13 Course Tasting Menu」2,890THB(約10,000円)、「9 Course Tasting Menu」2,390THB(約8,500円)、「Vegetarian menu」2,890THB(約10,000円)。
ランチセットは、「Flexible lunch」と名付けられていて、「3 Course」999THB(約3,500円)、「4 Course」1,250THB(約4,500円)と価格帯がかなり変わるので、内容もまったく違うものなのでしょう。
クドいですが、そこで勘違いしたようです。
今回は、「9 コース・テイスティング・メニュー」をご紹介します。
ワインはグラスで。だいたいグラスで400THB(約1400円)くらい。タイ価格で、ちと高いとは思います。
結構セレクトは凝っているようで、今ではつくっていないオーガニックのフランス産のシャルドネ。
「Galauti cornets」
まずはアミューズ。
Galautiとはインド料理でミックスケバブ的なものなのですが、それが中に詰まったコーン仕立て。
マッシュルームクリームが印象的で、結構スパイシーなのですが、ゆずで香り付けをしているところなどが今っぽいと思います。
「Oyster & Corn Tartar」
前菜ですが、シグネチャーディッシュとのこと。
牡蠣と季節の魚のタルタル、固形化したコーンスープで挟んでいます。
「Golgappa」
インドでは一般的なパンケーキの一種。
中はマッシュポテト、グリーンピースがベースで、タマリンド、ミントなどで味付けしています。
薬瓶に入ったのは、マンゴーウォーター。
「Tomato mist」
自家菜園で採れたトマトをいくつかのバリエーションで表現したミスト。
ゼリー状のものとスープは、トマトのグルタミン酸から。
キュウリのソルベにかけていただきます。
ここまで見ていただければおわかりのように、現代的なスタイルの中に、インド料理のエッセンスが詰まったテイストです。
この分野はバンコクでは『ガガン』が有名ですが、ここ『ハオマ』はそれほどモラキュラー(分子料理)のエッセンスは強くなく、イノベーティブでありながら自然派なスタンス。
それがかえって現代的とも言えます。
比べて見るなら、クアラルンプールの『ナドディ』などのほうが近いイメージです。
さて、コースの後半はどうなのでしょう?
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・インド料理を脱構築したメインの皿々へ
前半で、コースのテイストがわかってきたので、グラスワインは、ロゼに。
エスニックで、どんな料理が出てくるかわからないときは、やはりロゼが無難だと思っています。
「The disappeasring duck」
手前がダックのウィング。奥には、スティッキーライス。
要はチキンカレーですね。
中央のカレーのムースがダック型にかたどられているのですが(かわいい)、カレーを流し込んでいきます。なので「消えていくダック」。軽いユーモアですね。
「Haoma in a bite」
一口サイズのちょっとした口休め的な皿ですが、店のコンセプトが詰まっています。
店内で育ててる魚を、軽くい酢締めし、これまら店内の菜園で採れる水菜とワサビともに。
「Farmers Fuel」
ナスの付け合せ、マンゴーのピクルス、トマトチャツネをインド流のパンとともに。
インドの農村の風景をイメージしたということでしょうか。
「Me in Bowl」
メインはカレーだったのですが、これもちょっと凝ったもの。
バターチキンカレーをフローズン状にしています。
ナンもフリットっぽい感じで面白い食感。
「Nadia」
オーナーの名が冠せられたシグネチャーデザート。
ホワイトチョコをベースに、チェリーのソルベ、ラズベリー、点在するバラのジャムが香りを引き立てます。
宝飾品のデザインのようですね。
「Petit Four」
お茶と伝統的なスナックにインスパイアされた小菓子で〆です。
・まだ珍しい「Farm to Table」をコンセプトにしたクリエイティブダイニング
これも行ったあとでわかったことですが、バンコク内ではかなり注目されているレストランのよう。
『BK Magazine』の「Top Tables 2019」には、しっかりとNo.13にランクインしていました。
今後、国際的にどれくらい知名度を上げていくかは未知数ですが、「ファーム・トゥ・テーブル」をイノベーティブなダイニングでやっているインド料理は、それほど聞かないので、注目しておいて損はないでしょう。
実際、「Haoma(ハオマ)」という店名自体、古代の人々に崇められた神の植物から取られたそう。
都市のレストランでありながら、自然へ敬意を払いたいという意志の表れは、気持ちよく受け止められます。
店の雰囲気では、夜はかなりムーディーな雰囲気なので、基本的にはデート向きですね。
そこも、ちょっと間違えた感があったのですが、美味しくて楽しかったので、すべてOKです。
『Haoma(ハオマ)』店舗情報
予算:ディナー 1,500~2,000タイバーツ(5,000~7,000円)
営業時間:<火~金曜>18:00~23:00、<土・日曜> 11:30~15: 00、18:00~23:00
定休日:月曜
電話番号:+66 2 258 4744
住所:231/3 Sukhumvit Rd, Khwaeng Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon
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