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別名「ブリ街道」とも「ノーベル出世街道」とも呼ばれる、名古屋から飛騨、富山を結ぶ国道41号線。
この沿線では、伊勢湾台風の復興やダム建設などの公共事業が多く行われた影響で、歴史的にガテン系職人に向けた安旨ガッツリ飯の宝庫でもあります。
ここでは、食通でも首を縦に振らざるを得ない、B級グルメの名店を、飛騨市→高山市→下呂市からピックアップ。
国道41号線とは?
愛知県名古屋市から富山県富山市と中部地方を縦断する総延長268.3kmの国道。
通称は路線番号から「ヨンイチ」。
この国道41号線は、歴史的に富山から飛騨高山に(さらには野麦峠を通って松本に)富山湾の海の幸を運ぶルートとして使われたことにちなみ「ブリ街道」と呼ばれていました。
昨今では、その出世魚のブリのイメージと、ノーベル賞を受賞した日本人24人のうち、沿線にゆかりのある受賞者が5人もいることを重ね合わせ、「ノーベル出世街道」という別名も生まれています。
さて、この前振りとは、交通の要所であり、主要な生活道路であるということしか繋がりはないのですが。
この国道41号線は、ガテン系の職人たちに向けたガッツリ飯の名店が要所要所に点在することで、食いしん坊にとっては見逃せないルートになっています。
もともとは、昭和30年代から伊勢湾台風の復旧や大型ダムなど公共工事の拡大に伴う労働者向け飲食店が増加したことに伴い、彼らに向けた飲食店が生まれていったことに由来します。
店主が高齢で、あと何年この絶品を食べ続けられるかわからないB級グルメ遺産級のお店もありますので、
今のうちにぜひ通ってみましょう!
飛騨市のおすすめ店(1店)
飛騨細江駅『かをる』の「ホルモン定食」
平均予算:1,000~2,000円
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飛騨古川の中心部より北へ行った端にあるホルモン・焼肉店。
安旨焼肉の隠れた名店で、国道沿いにあるガテン系B級グルメでは、全国レベルのクオリティと言っていいでしょう。
また、使っている肉は、主に飛騨牛。
つまり、飛騨牛をもっとも安く食べられる店の一つであることは、知る人ぞ知る事実です。
なにしろ、ホルモン定食で900円、カルビ定食で1.100円というコスパなのです。
しっかり食べたいなら、写真のミックス定食がおすすめです。
<店舗情報>
営業時間:11:00-19:00
定休日:不定休
電話番号:0577-75-2450
住所:〒509-4204 岐阜県飛騨市古川町野口294
オフィシャルHPはこちら
高山市のおすすめ店(2店)
上枝駅『国八食堂(くにはちしょくどう)』の「豆腐ステーキ定食」
平均予算:ランチ ~1,000円、ディナー 1,000~2,000円/「食べログ定食百名店 2021」
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高山市街地から北に約10分車を走らせた場所にある鉄板焼き店。
「ホルモン焼き定食」も捨てがたいのですが、やはり名物の「豆腐ステーキ定食」730円は必食です。
濃厚なタレとも相まって、たかが豆腐、されど豆腐と思わせる美味しさ。
「漬物ステーキ」という飛騨の名物がありますが、それは寒さで凍ってしまった漬物を鉄板で焼いたことから始まったと言われています。
同じように、なんでも鉄板で焼いて美味しくするのは、飛騨っ子には慣れ親しんだスタイル。
そうやって揉まれることによって、美味しくなってきたメニューだと思います。
豆腐半丁では少し物足りないという方もいると思いますが、冒頭に挙げた「ホルモン焼き」450円など単品でも頼めるメニューも豊富なので、迷わず追加しましょう。
食べログの「定食100名店」にも選出されているように、非常に人気が高い行列店です。
とくに昼時は、OPENの11:00の30分前には並んでいないと、1巡目には入れない確率が高いくらい。
私は、ランチの終わりがけの13:30以降、夜の18:00以前か20:00以降に店の前を通りかかって、駐車されている車が少なかったら、絶対に入る感じですね。
ただし、売り切れていることもあるので、そこは運任せです。
<店舗情報>
営業時間:ランチ 11:00~14:40、ディナー 17:00〜20:30(LO.19:50)
定休日:水曜
電話番号:0577-33-5171
住所:〒506-0041 岐阜県高山市下切町1441−3
渚駅『ドライブイン峠屋(とうげや)』の「鶏チャン定食」
平均予算:ランチ ~1,000円
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JR高山本線の駅で言えば、渚駅と久々野駅のほぼ中間。
山間にぽつんとある昔ながらの食堂ですが、店名の通り、峠の41号線峠にあって、「ドライブイン」というネーミングもなんとも郷愁をそそります。
店の名物は、奥美濃地方~飛騨地方の郷土料理「鶏チャン(けいちゃん)」。
しょうゆや味噌をベースにしたタレに漬け込んだ鶏肉をキャベツなどといっしょに焼いて食べるシンプルな料理です。
「鶏チャン」は、地域やお店、家庭によって、味が千差万別なのですが、ここは味噌ベースで、汁多めの煮物に近いテイスト。
昼の定食でさえ、火が通ってない素材のまま提供され、テーブルのコンロでグツグツ煮ていきます。
鶏チャンにしろ豚チャンにしろ、やはり生卵は必須のよう。
メニュー表に載っていない裏メニューとしては、「炒飯」が絶品という噂は聞いているのですが、まだ試せていません。
41号線を走るとき、次は、それだな。
<店舗情報>
営業時間:10:00~19:00
定休日:不定休
電話番号:―
住所:〒509-3216 岐阜県高山市久々野町木賊洞48−1
下呂市のおすすめ店(2店)
飛騨小坂『としちゃん』の「豚チャン定食」
平均予算:朝・ランチ ~1,000
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さらに下呂方面に南下し、飛騨小坂の街に入ってすぐにある食堂が 『としちゃん』。
『峠の茶屋』にしろ下呂は「鶏チャン」のほうが多いのですが、ここの名物は「豚チャン定食」1,000円。
要は、肉が豚に変わったのが、豚チャンです。
店に入ると、女将から真っ先に「豚チャンでいい?」と訊かれ、メニュー表さえ見たことがないのですが、一応、鶏ちゃんや唐揚げ、とんかつや野菜炒めなど各種揃ってはいるようです。
テーブルに備え付けられているコンロの上に置かれますが、ほぼ出来上がった状態で配膳されます。
この店の特徴は、肉や野菜とともに、うどんも焼かれていること。
「ごはん足りなかった、お代わりしてねぇ」と優しく言われるのですが、うどん&大盛りご飯で、ふつうなら十分すぎるボリュームです。
こちらでも生卵をほぐし、すき焼きのように食べます。
とろみが最高です。
<店舗情報>
営業時間:7:00~16:00
定休日:月曜+不定休
電話番号:0576-62-3567
住所:〒509-3102 岐阜県下呂市小坂町門坂506−1
飛騨宮田『郷土食ひのきや』の「鶏から揚げ定食」
平均予算:ランチ 1,000~2,000円、ディナー 2,000~3,000円
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上記で紹介した4店が古き良き定食屋の佇まいを残しているお店だったのに比べ、この『郷土食ひのきや』は割烹・小料理的な高級感も感じさせるお店。
が、ランチは結構ガテン系だったりもします。
「けいちゃん定食」900円、「朴葉みそ定食」1,000円、「豆腐やき定食」800円と飛騨らしいメニューもそろいますが、その中で個人的なお気に入りは「から揚げ定食」1,300円。
小料理屋仕様のサイドメニューたっぷりのランチ定食ですが、やはり旨さが引き立っているのは鶏!
郷土の名物「鶏チャン」にしても、この地域で養鶏業が盛んになりすぎた時期に生まれた料理であることともつながっていますが、鶏じたいの美味しさをガッツリ味わえます。
<店舗情報>
営業時間:ランチ 11:00~14:00、ディナー 17:30~20:00
定休日:水曜
電話番号:0576-62-2375
住所:〒509-3105 岐阜県下呂市小坂町661−1
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