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香港の『ベロン』での「アジアのベストレストラン50」4位という地位をあっさり捨て、日本に移り住んできたアジア最注目のシェフ、ダニエル・カルバート氏。
リニューアルされた「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の7階のメインダイニングで紡ぎ始めた、彼の新章を追います。
平均予算:ランチ10,000~15,000円、ディナー 40,000~50,000円/「ミシュラン東京 2024」2つ星、「アジアのベストレストラン50 2023」No.2
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※リンク先から「セザン」で検索してください
店の特徴
2021年度でもっとも話題となっている新店かもしれません。
「アジアのベストレストラン50」ではトップ10に入り、ミシュランでも1つ星を獲得と、香港のフレンチ『ベロン』を一躍インターナショナルな人気店に押し上げたシェフ、ダニエル・カルバート氏が総料理長に就任。
もともとニューヨークの『Per Se(パーセ)』やパリの『Epicure(エピキュール)』といった名だたる三つ星レストランで腕を磨いたシェフが、このコロナ禍に、活躍の舞台を日本に移したというわけ。
そりゃ注目されて、然るべきです。
ちなみに、欧文の綴りから、セザンヌだと思っていたのですが、セザンが正しいようです。
総料理長のダニエル・カルバートが創り出すのは、軽やかで繊細さに満ちた新たな解釈によるフランス料理。「SÉZANNE (セザン)」の店内を手掛けたのは世界で活躍する気鋭の建築家アンドレ・フー、ゆったりとしたラグジュアリー空間で洗練されたサービスとともに最高の美食体験をお約束します。四季折々のメニューや魅力的なシャンパーニュセレクション、パティスリーシェフ エルウェン・ボイルによるデザートなど、いつでも新しい発見があなたを待ってます。
オフィシャルHPより
「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の7階のメインダイニング
この『セザン』のオープンにあたって、2年かけて準備をしたそうで、内装を香港の世界的デザイナーアンドレ・フーが担当。
メニューは、基本的にはランチ一種(12,018円・税サ込)、ディナー一種(30,993円・税サ込)のおまかせコースのみ。
ランチにディナーコースを頼むことも可能です。
緊急事態宣言下のランチですので、当然ノンアルコール。
泡にした自家製のダージリンでスタートします。
メニューはないとのことなので、必死に
ラディプール
グリーンがきれい。
48ヵ月熟成コンテチーズのグジェール
このコンテチーズの熟成感は、ワインだなぁと思いながらも、おいしいので、ここは我慢です。
北海道産とうもろこしのサウードウ ブルターニュバター
サワードウ種という酵母を使ったパンですが、これは『ベロン』でも名物でした。
ダニエルシェフが、香港から連れてきた、もっとも強力な仲間と言えるかもしれません。
北海道産イクラ 胡瓜 ホースラディッシュ
ブリュレ状に胡瓜やホースラディッシュの緑の上に、赤いイクラをふんだんに盛っていきます。
完成した姿がこれ。
ビビッドな色彩、そしてそれを固定化されたものではなく、移りゆく演出は、上手いですね。
2杯目は凍頂烏龍茶に。
茶とフレンチが結構合うということに気づいたのが、このコロナ禍で最大の発見だったかもしれません。
エアルームトマトタルト ガーデンバジルとブラータチーズ
銀盆にのせてプレゼンテーションされたタルト。
デザート早くない?というのは笑えない冗談で、具はトマトです。
切り分けて供されたのち、南イタリア産のブッラータチーズからつくられたソースをかけ回します。
具材の組み合わせすれば、カプレーゼなのですが、きっちりフレンチのテイストを出しているところが、このシェフらしいのかも。
フォアグラのポシェ リースリング 生アーモンド レモンバーベナ
続く料理も、全体のプレゼンテーションから。
リースリングで漬け込まれたフォアグラです。
松茸 ホタテムース クレームフレッシュ
山形産の松茸。走りですね。
帆立ムースの上に、きれいにスライスされた松茸が盛られます。
これだけで、「おおっ」と思っていたら、さらにソースが。
クレームフレッシュをかけられた姿は、これ。
秋田県産ホロホロ鳥 ボアブルソース
メインはホロホロ鳥。
『ベロン』のシグネチャーも「ROASTED CHICKEN」だったように、このシェフ、本当に鶏系が好きなんだな?と。
オープン時に取材された各誌の記事には、エレゾファーム軍鶏が使われていましたし。
イタリア出身のマネージャー氏と「やっぱり鶏なんですね」と、共有テーブルの鶏の置物を指さしたら、テーブルに持ってきてくれました。
何でもシェフの私物だとか。
高知県産マイヤーレモン レモンタイム
口直しはレモンとタイムのグラニテ。
3段重ねにされたエルキューイ・レイノーのミネラルプラチナがおしゃれ。
黒イチジク ココナッツ イチジクの葉
またまた北欧モダンのようなデザインのデセールが登場。
これだけでもうっとりしていたのですが、上にイチジクのコンポートが盛られます。
赤白緑と言えば、イタリアか。
と思ったのですが、それはまったく関係なく、カラーリングとして好きなんだろうな、と。
クリームブリュレ
え、これがクリームブリュレ?と驚く、モダンかつシンプルな美しさ。
玉子の殻を使った器にかぶせられたキャラメル板を崩すと、たしかに中はブリュレでした。
ミニャルディーズ
ミニャルディーズとエスプレッソを楽しんで、そろそろ終わりかと思い、会計を済ませようかと思ったら、「もう一品あります」と。
松の香りを纏わせたマドレーヌ。
これまた絶品。
今後も期待
相変わらずと言っていいのだと思いますが、きれいなフレンチでした。
見た目も、味も。
香港の『ベロン』で最後に食事したのが約2年前なので、ダニエル・カルバート シェフの料理を食べるのもそれ以来。
そんなに本質的な部分は変わらないでしょうが、透明感は増した印象です。
まだオープン3か月という初々しさという意味もありますし、香港で使われていた食材に比べて、日本の食材自体が透明感があるという意味でもあるのですが。
一方で、『ベロン』で香港地元の三黄鶏の「ローストチキン」(写真)を食べたときのような「これだ!」という一皿はまだ生まれてないよう。
タイプとして、スペシャリテがあった方がいいシェフだと捉えているので、日本でもそれが見つかれば、現在の評判先行から、さらに確固たる存在になるのでは?と思います。
メニュー
【ランチ】
9,500円(12,018円・税サ込)~
【ディナー】
24,500円(30,993円・税サ込)
*メニュー・料金はあくまで参考になります。季節や食材の入荷状況によって変わることを前提にご覧ください。
予約方法
電話かwebから。 web即時予約は、ヒトサラで受け付けています。
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店の地図・アクセス
JR「東京駅」八重洲南口から徒歩4分。
東京メトロ銀座線「京橋駅」5番出口から徒歩3分。
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『セザン(SEZANNE)』店舗情報
営業時間:ランチ 12:00~14:00(L.O. 13:45)、ディナー 18:00~20:00(L.O. 18:30)
定休日:月・火曜
電話番号:03-5222-5810
住所:〒100-6277 東京都千代田区丸の内1丁目11-1 フォーシーズンズホテル丸の内 東京 7F
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