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バリ島は今や“食の宝庫”。押しも押されぬ食通たちのディスティネーションです。
多彩なラインナップに、滞在中には、どこで何を食べようか、嬉しい悩みに頭をかかえてしまうかもしれません。
この記事では、そんなバリ島の美味しいレストランをファインダイニングを中心に一望。アジアのベストレストラン50、La Listeなどのランキングもダイジェストで紹介。
ハイエンドでクリエイティブ、そしてオシャレ。高級なだけではないレストランを探している方にとって、どの店に行けばいいかが見つかる決定版になれば嬉しいです。
introduction:バリ島のレストラン
インドネシアの家庭料理を提供するワルン(食堂)が魅力的なのは、今も昔も変わりません。
一方で、世界のトップで修行を積んだ腕利きシェフの新鋭レストランが存在感を示し始め、それに刺激を受けたかのように、高級ホテルの美食ダイニングがさらに磨きをかけています。
伝統的な料理にヒネリを加えたイノベーティブ、洗練させたアジアン・フュージョン、フレンチをはじめ、そこで食事をすることがバリ島を訪れるきっかけにもなるような名店が生まれ始めているのが、現在のバリ島のグルメシーンです。
クタ? ウブド? どのエリアで食べるのがベストか
地域的に見ると、各エリアの特徴をそれぞれのレストランが反映しています。
ビーチが有名なクタエリアではカジュアルできらびやかな店が多く、ハイエンドな店は、クタの中でも大人なエリアであるスミニャック、ジンバランに集中しています。
内陸のウブドは、さらに落ち着いた雰囲気。ゆっくりと食事を味わいたい方に最適な店が揃います。
また、リゾート地であるバリは、ホテル・レストランがグルメシーンにおいて大きな存在感を示してきたことも特徴です。
バリ島に限ったことではないですが、ホテル・レストランは安定感がある一方、より多くの人の好みに応えるためフュージョン系が多くなります。
一方、個店では、“攻めた店”が増えているのが特徴。
競争が激しいこともあるのでしょうが、個性で勝負した面白い店が多くあります。
メガシティではないにも関わらず、その両方が楽しめるのが、バリ島グルメシーンの懐の広さでしょう。
*コラム:そもそもインドネシア料理・バリ料理とは?
インドネシアは約300種族から構成される多民族国家で、それに比例するように食文化も多種多様。
国民の約8割はイスラム教徒であるため豚肉を食べませんが、バリ島では約9割の島民がヒンドゥー教徒なので、祝祭事を中心に豚料理を食します。また、華僑が世界で4番目に多く住む国であり、中華ベースの料理も根付いているのも特徴。
バリ料理は、多くの香辛料と調味料を使うことから「世界でもっとも複雑な料理の1つ」と言われることがあります。
肉に刻んだココナッツやパパイヤをあえたラワール、唐辛子と赤わけぎを使ったサンバルマター、豚の丸焼きやつくねのサテなど、固有のメニューも多くあります。
イノベーティブ料理のオススメ
<注目のレストラン>
『ロカヴォール(Locavore)』at ウブド
『ブランコ・パル・マンディフ(BLANCO par Mandif)』at ウブド
『パディ ファイン ダイニング(Padi Fine Dining)』at ウブド
『テアトロ・ガストロテック(Teatro Gastroteque)』 at スミニャック
『クカ(Cuca)』at ジンバラン
現在のバリのグルメは国際的に注目度が高まっていますが、シーンを牽引しているのがこのジャンル。
とくに象徴的なのは、インターナショナルなランキングでも高い評価を誇るウブドの『ロカヴォール』のような店が誕生したことでしょう。
ウブドでおすすめのイノベーティブ・レストラン
店名の「Locavore」とは21世紀に入って生まれた新語で「地元で取れた食物を食べる」というような意味です。
コンテンポラリーなテクニックを多用しつつも、そのベースにあるのはバリ島、そしてインドネシアの食材や食文化をフィーチャーした料理。
そんなイノベーティブの最新型を具現化したスタイルが、すぐに評価され、いまやアジアの中でもトップレストランの地位を築いています。
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ウブドで、ほかにこのジャンルを盛り上げているレストランを2つ挙げておきたいと思います。
まずは、よりモダンでグランメゾンの雰囲気をかもじ出している『ブランコ・パル・マンディフ』と
若干フランス料理寄りのアプローチが特徴です。
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もう一つは、『パディ ファイン ダイニング(Padi Fine Dining)』。
ローフードレストランが多いウブドのもう一つのシーンに呼応するかのように、オーガニック食材を使い自然食の基本を抑えながらも、コンテンポラリーなプレゼンテーションを誇っています。
クタでおすすめのイノベーティブレストラン
クタ側ではスミニャックの『テアトロ・ガストロテック』も忘れてはいけない存在です。
インドネシアの食材をフィーチャーする方向性では同じくするものの、若干フランス料理寄りのアプローチをしているところが特徴。
コース料理をいかにドラマティックに演出するかということにも気を使った現代的なレストランです。
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ジンバランでオススメのイノベーティブレストラン
空港の南側、ジンバランにある『クカ』は、より無国籍なテイスト。
高級リゾート「カユマニス・ジンバラン」に隣接したレストランです。
あのスペインの『エルブジ』などで研鑽を積んだカナダ人シェフによって、地元料理なども織り交ぜた、ローカルでありながらインターナショナルであるタパス、コース料理が楽しめます。
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インドネシア料理のオススメ
<注目のレストラン>
モダン・インドネシアン:『メラ・プティ・レストラン(Merah Putih Restaurant)』at スミニャック
モダン・インドネシアン:『アユン・テラス(Ayung Terrace)』at Four Seasons Resort Bali at Sayan/ウブド
インドネシアン・フュージョン:『マニサン バリ(Manisan Bali)』at Araya Ubud/ウブド
インドネシア伝統料理:『ヌサンタラ・バイ・ロカヴォール(Nusantara By Locavore)』at ウブド
このカテゴリーに関しては、いわゆるホテル・レストランが本領発揮するカテゴリー。
高級リゾートホテルならではの洗練されたインテリアで、優雅な気分で食事ができます。
インドネシア伝統のメニューを押さえつつ、オシャレ感を出すために多かれ少なかれフレンチなどとのフュージョンの要素を入れているケースが多いです。
クタでおすすめのインドネシア料理レストラン
スミニャックにあるゴージャスな建物・インテリアが目を引く『メラ・プティ・レストラン』。
店名の「メラ」と「プティ」とは、インドネシア語で「赤」と「白」。そう、国旗の色を表しています。料理メニューも「現代」と「伝統」にわかれ、オーソドックスなインドネシア料理から、若干フレンチの要素が加わったフュージョンまで。
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ウブドでおすすめのインドネシア料理レストラン
真っ先に挙がってくるのが、フォーシーズンズの『アユン・テラス(Ayung Terrace)』。
渓谷沿いの地の利を活かした絶景が味わえる雰囲気のなか、インドネシア料理がオシャレに楽しめます。
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街なかでは、「アラヤ・リゾート」の『マニサン バリ(Manisan Bali)』が筆頭。中心地にありながら、水田に囲まれた雰囲気を実現しています。
独特な存在感を示しているのが、『ヌサンタラ』。
インドネシアの伝統料理でありながら、ファインダイニングの範疇に入ってくるだろう新たな流れとも言えます。
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フュージョン料理のオススメ
<注目のレストラン>
アジアン・フュージョン:『サロン(Sarong)』at スミニャック
インターナショナル『Breeze at The Samaya Seminyak(ブリーズ・アット・ザ・サマヤ・スミニャック)』at スミニャック
ホテル・レストランとしては最も多いカテゴリーですので、それなりのリゾートに宿泊していれば、滞在中に一度は行くことになるでしょう。どこに行っても大外れはしないので、とくにオススメの2店のみピックアップしておきます。
クタでおすすめのフュージョン料理レストラン
バリ島を代表するハイエンドなレストランの一つが『サロン レストラン』。
コロニアル文化を残したインテリアの秀逸さでは随一と言えるでしょう。
インドネシア料理のフュージョンからスタートした店ですが、最近ではインド、中近東などのメニューが主流になっています。
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『ブリーズ アット サマヤ』はスミニャックにある高級リゾート「ザ サマヤ スミニャック ヴィラズ」に併設するレストラン。
オン・ザ・ビーチのレストランとしてクオリティが高く、TripAdvisorでは、世界の絶景レストラン10にランクインしています。
料理は、フレンチ、イタリアンなど欧州料理がメイン。
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フランス料理のオススメ
<注目のレストラン>
コンテンポラリー・フレンチ:『モザイク(Mozaic)』at ウブド
モダン・フレンチ:『メティス(Metis)』at クロボカ
モダン・フレンチ:『バリ・パール・レストラン(Bali Pearl Restaurant)』at Pearl Hotel/レギャン
バリ島のフレンチシーンは、『メティス』が築き、『モザイク』が磨き上げたと言えるような2強時代が続きましたが、昨今、新鋭も参入。
今後より面白くなっていきそうな気配です。
ウブドでおすすめのフランス料理レストラン
何をおいてもバリ島のフレンチと言えば、ウブドの『モザイク(Mozaic)』でしょう。
本場と時差のないコンテンポラリーなフレンチを、緑に包まれた優雅なガーデンで味わうディナーは、ここでしか味わえないものです。
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クタでおすすめのフランス料理レストラン
もう一軒の立役者がクロボカンにある『メティス(Metis)』。
各国のフランス大使館でシェフを務めてきたオーナーシェフのドュー・ドュー氏は、まだ本格的フランス料理がなかったバリ島でフレンチカフェ『ワリサン』をオープンし、一躍有名店に。
そして2009年にレストランにアップグレードしたのが、この『メティス』です。
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さらに挙げるなら、こちらも2009年にオープンしたクロボカンの 『バリ・パール・レストラン(Bali Pearl Restaurant)』あたりも注目。
しっかりしたモダン・フレンチを味わいたいなら、間違いないセレクトです。
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その他各国料理のオススメ
イタリア料理やギリシア料理など欧州系の料理からタイ料理などのアジアの他国の料理、メキシコや南米など世界各国の料理が、バリ島には揃っています。
<オススメのレストラン>
地中海料理:『Kubuat Mandapa』 Ritz-Carlton Reserve/ウブド
ステーキ:『Batubara』at ウブド
クタにも良いレストランは多くありますが、ここぞという突出したお店は、ウブドのこの2店。
ウブドでおすすめの各国料理レストラン
「リッツ・カールトン・リザーブ」の『クブ』は、瀟洒なインテリアと確かな料理で、バリのホテル・レストランのなかでもトップレベルの評価を誇っています。
イタリアンを中心とした地中海料理です。
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アルゼンチンスタイルのステーキ店『バツバラ』は、薪火で焼く塊肉が特徴。
肉好きなら間違いなく気に入るお店でしょう。
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各ガイド、ランキングでの評価
ミシュランガイド
現在のところ、インドネシア版は発行されていません。
アジアのベストレストラン50
世界の食通が、おそらく最も気にしているレストランランキング。
アカデミーと呼ばれる会員が、過去18ヶ月に実際に体験したレストランに対して投票してランキングが決まります。
2013年に『モザイク(Mozaic)』がNo.50に、’14年には『サロン(Sarong)』がNo.47にランクイン。そして、『ロカヴォール(Locavore)』が2016年以降コンスタントにランクイン。’16年はNo.49、’17年はNo.22、’18年はNo.21、’19年はNo.42、’20年はNo.36と、アジアのなかでもトップレストランの1つになっています。
La Liste 2020 TOP 1000
フランス政府もバックアップし、世界165カ国の550のガイドから約2615万のレビューをスキャンし、公平なアルゴリズムにしたがって世界のレストランをランキング化したサービス「La Liste」。
バリ島では、ベスト1000内に、スマニャックの『Merah Putih』がNo.604、ウブドの『モザイク(Mozaic)』がNo.686、スマニャックの『メティス(Métis)』No.1006と3店がノミネート。
Gem(宝)には、ウブドの『Bebek Bengil – Dirty Duck Diner』と『Room 4 Dessert』の2店がリストアップされています。
OAD 「Asian Restaurants 2020」TOP 100+
美食家のための世界レストランランキングの代表的な情報源の一つ「OAD(Opinionated About Dining)」による「Asian Restaurants 2020」。「OAD Fine Dining Survey」という名のように扱う店はファインダイニングに特化。
ラインナップは「アジアのベストレストラン」に近めでありつつ、若干コンサバ寄りなイメージです。
2020年度版では、No.110に『Locavore(ロカヴォール)』、No.136に『Mozaic(モザイク)』がランクインしています。
Foodies Asiaでの掲載記事
まとめ記事
バリ島の食に関連する映画作品