マレーシア・クアラルンプール『Dewakan(デワカン)』イノベーティブ ☆☆

Kualarunpur-Dewakan

クアラルンプール郊外で新たなマレーシア料理を紡ぐ『Dewakan(デワカン)』。
国際的な知名度はまだまだですが、ニュー・ノルディック・キュイジーヌの薫陶を受け、それをハイレベルなマレーシア料理に落とし込む手腕とセンスは、まさにトップクラス。
今から押さえておきたい名店の卵でしょう。

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ニュー・ノルディック・キュイジーヌの理念をマレー料理で具現化

「マレーシアのファインダイニングは話題にならないね」というようなことを以前書いてしまいましたが、懸命に探してみると、やはりないわけではないよう。

国際的な知名度はこれからでしょうが、美味しくかつクリエイティブな店も出てきているようで、その中の1つが、『dewakan(デワカン)』。実は下北沢『サーモン・アンド・トラウト』の森枝シェフに教えてもらいました。

一言で表現すれば、ニュー・ノルディック・キュイジーヌを経由したマレーシア料理。私自身がもっとも好物とするところ。

・大学構内に位置するファインダイニング

最初の難関は場所です。「Shah Alam(シャー・アラム)」というエリアにあり、クアラルンプールの中心部からは約25kmほどあるので、少し遠いですね。

日本と比べれば、まだまだ乗車料金が安いので、中心部からタクシーを使ってしまうのがおすすめでしょう(約30~60分)。

ただ、夕方などの渋滞はひどいので、それを避けるためには、LRTの5番線:Kelana Jaya Line(クラナ・ジャヤ線)か、KTMコミューターの2番線:Port Klang Line(ポート・クラン線)で、「Subang Jaya」駅まで行き(約30分)、そこでタクシーを拾うのが最適かと思います(約15分)。

観光の方なら、2駅先に、アジアでは2番めの規模を誇る「スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク」がありますので、見学を済ませた後のディナーにいいかもしれません。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
店は、「KDU University College」という大学の地下一階に。大学の中にハイエンドなレストランがあるというのもなかなかおもしろいですが、マネージャーによれば、官民協働のスタートアップ・プラグラムに参加しているので、この店舗が借りられたそう。そういったバックボーンがあるせいか、店内は広々。

少しふしぎな印象の「Dewakan」という店名は、マレー語の神「Dewa」と食べる「Makan」を組み合わせた造語。海、農場、山、ジャングルの食材を、最も興味深い方法でキャンバスにつなげたいというコンセプトを込めているそう。

・小技がきいた美しいアミューズ~前菜

Kualalumpur-Restaurant-Dewakanメニューは、17皿の「MENU KAYANGAN」が370マレーシア・リンギット(約10,500円)、11皿のショートコース「MENU NUSANTARA」が300マレーシア・リンギット(約8,250円)。

複数で行く場合は、同行者も同じメニューで頼んでほしいとのことです。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
予約なしで行ったせいか(予約しましょう!)、最初の料理が出てくるまでに時間がかかるとのことだったので、ソムリエに選んでもらったスペインの白で乾杯。

香りが豊かで、コンディションも悪くないです。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
パンは冷めないようにナフキンで包んで。このスタイルは初体験。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
オブジェではなく、最初の料理です。「CHOY SUM NORI」。

この緑の部分が、海苔の一種で、フリットのような状態になっています。

CHOY SUMとは、中国野菜の菜心ですね。スナック菓子感覚ですが、手作りの上品さは失われていません。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
続いては一口サイズの小品「BABY CORN」。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
そして、「YOGHURT & ROSELLE」。ハイビスカスティーなどによく使われるハーブ、ローゼルの香りが利いたスナック。

ワインにばっちり合います。

Kualalumpur-Restaurant-Dewakan
「PRAWN UMAI, GREEN SAMBAL, A LIGHT SALAD」。これは逸品。美しくて美味しい。

青菜であしらわれた花のような出で立ちの下には、海老が隠れています。

マレー半島特有のチリ調味料「サンバル」のグリーンのタイプですが、それほど辛味は強くなく、海老の旨味がまさっているイメージ。

ここで、食べる側の気持ちもピシッと切り替わりました。

最初のスナックなどは、まだイノベーティブなスタイルをなぞっただけかもしれないとも思えますが、この一皿には、自国の食材、食文化を咀嚼して新しいスタイルに落とし込んでいこうという気概が潜んでいるような気がします。

 

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