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メインの「海」
魚料理は、伺った9月下旬には『スズキのポワレ』でした。メニューに関しては、少なくとも1か月に1回は変わっていくそう。
調理法のアプローチがまったく違うので、パッとは気づかなかったのですが、そういえば、ソウルでスズキを食べるのは2度目でした。
ソウルの『ミングルス』でも、メインに使われていたことを思い出します。
アミューズで出てきたタコも、『チョンシク』で印象的に使われていました。そうやって考えると、「韓国の食材に敬意を払う」という言葉も説得力が出てきます。
メインの「陸」
肉料理は、この日はウサギ。どうやって出てくるか期待していたら、これもまたちょっとした驚き。4皿出てきました。
「ムネ肉の煮込み」「モモ肉のロティ」「内臓のリゾット」「頬肉のリエット」と、多くの部位を使い切るところは、フランス料理ならでは、とも言えるでしょう。
デセールはご愛敬?
デセールのメニュー名は「ピエール・ガニェールのデザート」。
ショコラのスイーツで、Nソウルタワーをあしらっているところはご愛敬でしょう。
話をピエール・ガニェール本人に戻すと、彼はどちらかと言うと「天才肌」という評価が一般的で、その料理も「芸術的」だとか「独創的」と言われることが多いシェフです。
彼自身が腕を振るう際には、「即興性」も着目に値するという話もよく聞きます。
例えば、ロブションがチーム力で圧倒的な完成度を追求するタイプとするならば、フリーフォームなところがガニェールの魅力だとも言えます。
逆に言えば、彼の天才性を真似できるスタッフはそうそういるわけはないので、経営や多店舗展開に苦しむ毀誉褒貶の激しいシェフでもあったわけですが、ここに来て、安定感が出てきたように思います。
ガニェール本人の才能をコピーできなかったとしても、例えば、現地の食材を生かすことによって多様性を出すことはできるようになっています。
複製不可能なものでもやり方次第ではその本質を量産できる。そんな一つの解決法を、ソウルで感じました。
『PIERRE GAGNAIRE a Seoul(ピエール・ガニェール)』店舗情報
営業時間:ランチ 12:00~15:00 ディナー 18:00~22:00
定休日:無休
電話番号:+82-2-317-7181/7182
住所:LOTTE HOTEL 35F, 1 Sogong-dong, Jung-gu, Seoul
オフィシャルHPはこちら
ドレスコードと店の雰囲気
ドレスコードは、スマートカジュアルまたはビジネスカジュアル。男性は襟付シャツの着用がマスト。短パン、トレーニングウェア、トレーナー、スリッパはNGです。女性も、履き物の種類によって入店をお断りする場合があるとのこと。
予約の仕方
電話はもちろん、オフィシャルwebからの予約フォームもあります。
また、日本語予約サービスも便利です。
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店の地図
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